散歩道楽「西国分寺物語」 サンモールスタジオ 2007年11月3日

知り合いが出る、というくくりの観劇は正直なところ、出来る限り期待を持たないようにしているのだが
“知り合いの彼”が出る芝居は、そこそこそれなりに満足させてくれる。というと高飛車だけど(笑)
回を増すごとに(…というと語弊がある。しっかり居場所が定まっての「本公演」的公演としては
彼は今回が初作品となるわけで。その前に他の劇団やプロデュース公演出演があった…ということで。)
見て損はない度が高まってきて、ますます今後が楽しみ。
彼が云々より、この劇団の脚本・演出さんの腕?というところなのかしら。
次回辺りからは、“知人組”ではない、普通の演劇好きの友達を連れて行ってみようかしら?と思うほど。

作・演出:太田善也

父・伊吹寛太:名取幸政(青年座)
母・伊吹里見:山本与志恵(青年座)
長男・伊吹秀輝:前田こうしん(道学先生)
長男の嫁・伊吹美代子:竹原千恵
長女・伊吹真衣子:ザンヨウコ(危婦人)
次男・伊吹翔平:郷志郎
次女・伊吹瑞恵:石川美帆
祖母・伊吹きん:辻川幸代(ニューアンサー)

真衣子の恋人・上条:斉藤佑介(サワズカムパニー)
寛太の姪・花子:辻川幸代(ニューアンサー)
伊吹荘の住人・種田(タネさん):坂口候一(81プロデュース)
伊吹荘の住人・秋葉:椎名茸ノ介
伊吹荘の住人・ジョン:キムユス
近所の住人・近藤(コンちゃん):

近所の住人・篠田:菊池美里(トリコ劇場)

北栄不動産社員・唐澤:いしいせつこ
北栄不動産社員・内藤:蘭胡蝶
寛太のかつての教え子・山田:天野幹也
寛太のかつての教え子・野々村:鉄炮塚雅代
太った男・下平:植木まなぶ

新宿から中央線で30分。武蔵野線への乗換駅となっている、西国分寺駅。
南口のロータリーを抜け、落ち着いた街並みを5分ほど歩いたそこに、伊吹家はある。
戦後まもなく建てられ、それから幾度も増築や改築を重ねた大きな2階家。
裏手に回ると、その敷地内に二階建ての小さなアパート『伊吹荘』がある。
舞台は八畳ほどの茶の間。隣には台所、正面には中庭に面した廊下がある。

とある日曜日。バタバタと賑やかな伊吹家に、今日も父親の怒鳴り声が響く。
今日は長女が恋人とその両親を連れてくるため、いつにも増して機嫌が悪い。
そんな中、事件が起こる。

不貞腐れて家族に置いて行かれた父、ちゃんと早く着替えて待ち合わせ場所に向かうように促し
自分はどこかに出かけた次男…。
父1人の自宅内に空き巣が入り込み、自首を説得した父親は殴り殺されてしまう。

2年後、大黒柱を失った伊吹家。近所のマンション建設反対運動にのめりこむ母。
アパートの住人・近所の住人らは、そんな母を応援しようと反対運動に参加するが…


家の様子や、親子・兄弟の関係、そして若い男子好きのおばあちゃんは「寺内貫太郎一家」をモチーフにしたもの。
元教師の頑固な父と、事なかれ主義風の長男も、長男の嫁らしい嫁を務めるその嫁も教師
どこか飄々とした次男と、末っ子の天真爛漫ぶりを大発揮の次女、と、懐かしい家族の形がそこにあって。
体を張った兄弟喧嘩、居間で洗濯物をたたむ母と、開けっ放しの縁側、現金でやりとりする店子と大家。
なんだか、いろいろと変わったんだね…って、少しセンチメンタルな気持ちになる。

小劇場の若い力の芝居かと思いきや、父と母は青年座からの客演ということで、
実年齢の2人が舞台に立つと、小劇場とは思えない緊張感がピシッと出て、さらにリアルに心に食い込んでくる。

大黒柱がいなくなってみて、初めて「父のことをよく知らない」ことに気付く子供たち。
線香をあげにきた異色の組み合わせの(笑)元生徒たちから聞く父のこと…
飄々として責任から逃げている次男は、実は心の中で、父の死を自分のせいかもしれないとトラウマを抱え…。

長女(35歳)の遅かった春の訪れは、父を殺した犯人の裁判の判決待ちとなる。
けど、それを若くてイケメンの彼は待つと言ってくれるんだ。でも、待てなかったことでケンカしてしまう長女とか…

…なんつーか、うまくまとまりませんが、完全個人的感情で、触られたくないところにきちゃったというか(笑)
裏を返せば、そこまで記憶とか心の奥をグォグォッとかき回してくれる、そんないい内容のお芝居でした。


すけだち 2007年8月6日 新宿コマ劇場

9000円のチケットですって。もちろん(?)自腹はきっておりません。
2088席のコマ劇場ですよ。初体験会場です。なんだかすごい力の入りよう…。


どうやらこの客席を埋めるのは、ハロプロファンとテニスの王子様だか
なんだかのあっち系のファンらしい…。あとは…関係者?


脚本:劇団鹿殺し(丸尾丸一郎・菜月チョビ)
演出:岡村俊一
音楽:つんく♂
主催:TBS
製作:TNX/ネルケプランニング/アール・ユー・ピー


2500円出してパンフを買う気にもなれず、チラシ一枚限りの情報データ…
ネットで役名などを拾い上げたものの、オキニの方に関することしか書いてない
レポートが殆どで(笑)、全く持ってわからずじまいでした…。
なんとか判った&思い出したことだけ↓記しておきます。


中条信之助(瞬殺仕事人中村もずく):筧利夫
神崎ひかる(鎖鎌戦士ザクザクムーン):松浦亜弥

スワン:北村有起哉
ハーデス:宮川大輔
信之助の息子・中条勘太:富岡晃一郎
大鷲翔:森山栄治
大口兼悟

中宮桃子(スケバンポリスモモコ):時東ぁみ
姫:青谷優衣
ソルマ:三浦涼介
鷲尾 昇
海蛇:篠田光亮
青柳塁斗
Takuya
博士:成清正紀
中川真吾
たくませいこ
メイド:ギャル曽根
2丁拳銃

二幕目、なんとか持ちこたえた感がありますが、
まぁ、…お金持ったないよ!と言ってしまいたくなる…。
大人びたハロプロファンの小学生に見せると、多分いい道徳教育になる…かな?
なんないか。一部エロいか。時東さんあたりとか。

それよりもつんくの歌。want you〜と来た日にゃ、参った参った。


以下あらすじ。公式より。

月9の人気ドラマ「鎖鎌戦士ザクザクムーン」の主役・神崎ひかるは、かつては
部屋にこもりがちな女の子だった。 国民的人気アイドルとなった今も心の穴を埋められない。

苦節30年にして、時代劇「秒殺仕事人」の主役になった中条信之助は、妻と息子の家に
帰れないでいた。 生活が困窮を極めていたとき、妻に暴力を振るったことがあったのだ。
その様を見ていた息子は、トラウマから二度と目を開けなくなってしまった。
この「秒殺仕事人」は信之助にとってのラストチャンス。しかし、視聴率は散々。

それぞれの思いを抱え、隣の楽屋で一人思案する神崎と中条。すると2人の前に、
突然異星人が現れる。自分たちの星が大変なことになっており、2人の助太刀が必要だという。
しかしあまりに突飛な話に二人は理解できず、遠くでロケをするものと思い承諾する。
異星人は二人を連れて空へ飛び上がる。

異星人の星・アイドルメダ星では、前王を殺した男が独裁政権を布いていた。
歌を愛して穏やかに暮らしていた人々は、いまや大量破壊兵器を作らさせられ、他の星への
侵攻をさせられていたのだった。

星に着いた神崎と中条は、軍事政権に反抗するレジスタンスに入れられてしまった。
異星人たちに歓待されるも、神崎と中条は強いのはテレビの中だけで実際に強いわけではない。

レジスタンスの隠れ酒場に裏切り者の密告で、軍事政権の部下が攻めてくる。破れかぶれの中条は
日本刀を振るい、神埼もザクザクムーンの鎖鎌で敵を撃退する。救世主の登場に大喜びするメンバーたち。

独裁者の本拠地に乗り込んだ神崎、中条とメンバー。 激しい戦いに犠牲者を出しつつも、中条と神崎はついに独裁者に辿り着く。



Piper10周年記念公演「ひーはー」 2007年8月4日 本多劇場

3人だったpiperが5人になって、初めて5人揃っての公演?
まぁねぇ…久々で嬉しかったんですけど…
このひろゆき一家シリーズが…どうも私の好みとは…ま、おいておきましょう。


脚本・演出:後藤ひろひと
音楽・編曲:山内圭哉、石田雄一
振付:竹下宏太郎
殺陣:腹筋善之介


…と、ご覧の通り。無駄がないねぇ〜人材豊かだねぇ〜。

作家:本木の上官:後藤ひろひと

ひろゆき:山内圭哉
ひろゆきの妻・みづほ:楠見薫
みづほの子・たま子:平田敦子

黒田:川下大洋
茶沢:片桐仁

木戸:竹下宏太郎

絵里子:水野美紀

本木:腹筋善之介

エリック爺さん:岩間健司


開店休業状態の過疎地のステーキハウス。そこを任されているのか…
ただ単に住んでいるのか、スプーキハウスでお馴染み・ひろゆき一家登場。
会場に向かう途中、事故を起こし、クロード・チアリを見殺しにしてしまったと思い込んで
慌てるイベントプロモーターの男女や、mixiで知り合った西部劇マニアな男2人、
みづほに思いを寄せるあまり、勘違いから夫殺害を請け負う元傭兵…などなど。
入れ替わり立ち代りの勘違い劇。

腹筋さんのガシャーン芸が封じ込められていたそうで、私にとっては悦びっ!←実はアレが苦手。
最後は全員起立で「ヒーハーッ!」


手越祐也のワンマンRADIO SHOW「テゴラジ」 2007年7月28日 東京グローブ座

お友達からチケットを譲っていただきまして…NEWSにまでも手を伸ばしてしまいました(笑)。
詳しくは専門の方にお任せするといたしまして。簡単な覚書です。

『手越主演「テゴラジ」は、エンターテイメントショー。
ある日こっそり深夜のラジオ局に忍び込んだ手越が、一晩限りの番組をお届け致します。』

後ろの扉から入場。キャーという黄色というか、フラッシュして白い歓声!
その中で、一部おかしな歓声も。客席にいた加藤成亮くんと小山慶一郎くんのせいなのね。

長瀬くんの笑い癖、剛くんの歌い癖、亀梨くんの踊り癖、全て似てgood。

「Can You Feel the Love Tonight」も中々いいが、「もう恋なんてしない」が高音が綺麗で
とっても合っててヨシ。歌うまいなぁ。ジャニーズでは当たり前なようで当たり前じゃない
誉め言葉です(笑)。

泣かしの部分とされる部分は、ごめん姉ちゃん泣けまへんでした。


友達が開場前に言っていた通り、B型ピン芸人単独ライブ=miniホリケン+歌唱力とかわいい見た目
ってな感じのライブでした。楽しかったよー♪



散歩道楽プロデュース第1回公演「ドリームダン」2007年7月20日 阿佐ヶ谷アートスペースプロット

役者をやっている知り合いのイケメンさんが劇団 に所属した…らしい…とのことで
その所属第一回の公演に行ってきました。

たいていこの手の類の公演は、いろいろと裏方方面での不手際が目立つものですが
スタッフさんたちがとても大人といいますか
シッカリしていたなぁという印象。

♯1「ブランコに行列」

作・演出 川原万季

黒船ペリー.たもさん:松本貴史
黒船ペリー.嵐(リコーダー):郷志郎
黒船ペリー.アスカ:広瀬貴史(tecconixk)
黒船ペリー.昭和:高田泰介 (PLECTRUM)

たもさんの姉・ゆうゆ:真美子
ゆうゆの友達・梅ちゃん:辻川幸代

トイレの修理屋・小堺:キムユス
歌う女・ステファニー:川原万季

開幕〜歌う女の登場こんなささやかななんてことない演出が“逆に”とてもあざとく感じてしまい、
食わず嫌いの体制で(別名・批判体制とも言う)見入り始めてしまいました。悪い癖。あー、すまん。

ゆうゆと梅ちゃん、どうも友達に見えない。
見た目の問題?技量の問題?親子にさえ見えなくもない。
いや、親子のほうがシックリくる。あー、ごめん。梅ちゃん役の人が達者すぎるんだわ、きっと。
ゆうゆ役の人がアイドルが演劇進出第1作目…な
風情なんだもの。

しかぁし、ま、男性陣はなかなかの個性豊か。どういう経緯でどういう経歴かわかりませんが、
素人っぽさが生きたアスカと昭和。

昭和、マジで上手じゃんか歌が。松本さんも、なんだか素朴で染まりやすさを感じるし
声もいいし、他でも活躍できそう。

♯2「朝がくるたび、そう思う」

作・演出 太田善也

やるね。このタイトルの「、」。「くる」がひらがななのもこだわりがあってヨロシ。
(そんなコダワリないかもしれんが)そんなコダワリがありつつ案外受け止めやすい、このタイトル。
誰にも当てはまるあたりがいい。

千年(ちとせ):蘭胡蝶
勘次郎:田中完


先輩・他:椎名茸ノ介
シド・他:植木まなぶ
ナンシー・他:松下ロボ
悪魔・他:青木柳葉魚(タテヨコ企画 )
おばあちゃん:藤本樹子
ナオミ:山本珠乃

なんっつったて冒頭の千年と勘次郎の登場からして声とかテンポの持って行き方がちがーう。
♯1の学生演劇っぽさがある分、
♯2のドサ回り風の迫力がググッとひきつける。
舞台の左端から右端まで、
奥行きと客席の間際までの活用方法とかエエですな。
そして吉本新喜劇ビックリの千年の体当たり演技もヨカヨカ。
椎名くんやおばあちゃんの完成したボディも武器!

セリフを耳でなぞるような芝居ではなくて
体感でも楽しませてくれるのは舞台ならではですからね。
こりゃ観て得したという気分になりました。

知人が出てるほう贔屓、ってワケでは決してございません(笑)。

今後もチームワーク意識だけに頼らずそして驕らずに、アチコチで活躍していってほしい
役者さん揃いのドリームダンでした。

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