田無駅前アスタビル クリスマスイベント 97年12月25日

田無(新宿から16個目の駅というくらいの土地柄)、冬休み、クリスマス、青砥と同じ“駅ビルイベント”。
この条件だけでも、私はかなり行くのを渋っていた。混乱しないワケがない。
でも、でも。今年最後の生ネプチューンが例の青砥での記憶になるのはイヤだったし、なにより
ネプの3人から生で「メリークリスマス」が聞きたかった。
(まぁ、最初に話しておくならば結局、このセリフは出てこなかったんだけどね(笑))

で、行くべきか行かないべきか悩んだ挙げ句、「やらずに後悔、やって後悔」ならば後者を選ぶ私は
現地にとりあえず足を運んでみよう。ダメなら帰ってくればいい、というワケで12時ちょうどくらいに田無駅に到着。
会場は駅前のビルと聞いているが・・・。青砥の時は同じ駅ビルでも駅を降りた時から
雰囲気がすでに違っていたものだが、今回は実に静かなものである。普通の駅の風景。本当にここ?
のどかな雰囲気・・・さすがに原田泰造さんの愛する西武新宿線沿線である。

迷うことなく会場内に到着。吹き抜けの1階部分が会場となっていて、2階のちょっとしたテラスからも下が
のぞける様子になっている。一段高くなったステージの周囲にイス席がおよそ80席くらい用意されていて
そのさらに周りにシートがひかれて、みんなが座っている。周囲に特に張り巡らしているものもなく、
イベント開始3時間前の時点で100人くらいは集まっていたものの、まだシートには隙間がある状態だった。
ん?思ったよりいいかな。
しかし、イス席のうしろのシート部分というのは結局、後にみんなが立つからねぇ・・・立った時がヤバいんだよねぇ。
よっぽど、この時点でイベントのプロモーターみたいに主催者に歩み寄って「今のうちにイス席とっぱらって全員床に
座らせた方が混乱はないですよっ」と教えてやろうと思ったが、なんかそれも変かな〜と思って止めてしまった。
・・・・止めなければよかった。言っておけばよかった・・・と後で後悔をする私(はじめに言ってたことと違う・・・)。

1時を過ぎた頃から、学校帰りの生徒たちが増え出す。耳をそばだててみると「ネプチューンてさぁ・・・ほら、右側の〜
なんだっけ健って言われているひと〜」なんて、名前すら知らんような会話があちこちで聞かれる。
そういうやつは帰っていい。帰ってくれ。頼む。

こうして増え続ける間、このHPを見てくれているという方に偶然お会いした。
先日の恐怖の青砥イベントの2回目を見たそうで、その時の様子を語ってくれた。(私は1回目だけ見て帰ったから)
1回目ですでにキレていた名倉さん、2回目では名前を叫び続けるファンに「名前呼ばれても何もできないから」と
名前を呼ぶことを制止して静かに聞くよう促したらしいだけど、それを無視して健ちゃんの名前を叫んだヤツがいたらしい。
名倉さん、ステージ終わりに「ありがとなぁ、名前呼ばんでもいいって言ってるのに呼んでくれて〜」 ・・・・
(ごめんなさい。聞いた時にあまりに“ぞぞーっ”として、細かいニュアンス忘れました・・・本当はもっと違う文章だったと思う)
名倉さんが、わかりやすいイヤミを残してイベントが終了したこと、そしてもう1つあったコーナーをやらずに「もう帰ろ」と言って
帰ってしまったこと・・・。だから、今回はそんな風にはしたくないね、と彼女らとお話していました。
そんな私たちの横の方では、ポンポンを用意するやつ、名前を書いた風船代わりのゴミ袋を用意してるやつ・・・と
・・・いや、いいよ。何を用意しようともね。「お笑い」という意味でのステージを邪魔さえしなければ。歓声じゃなく、“笑い”ならね・・・。

開演30分前。会場には、ざっと見て500人くらい・・・?うーん、人を数えるのは下手。
シートをはがすというので、「立ってください」命令が出た、と同時に自分の居場所を見失った。
一瞬なんのことやら・・・気がついたら後ろから人がどどーっと押し寄せて、山の手線朝の8時から9時状態。
シートはというと・・・足の下。右へ左へ前へと人波が動く始末。だから・・・やっぱり立ち見はよくない。
言っておけばよかった。主催者はというと「みんな〜、半歩下がってくれる〜?」 甘いよ、君たち。
みなさん、イベントに関しては主催者より私たちの方が逆に、悲しいかな…プロです。
これからは主催者にプロモーター気取りで言及するのが役目かもしれないくらい。

時間ちょうどにネプの3人が登場。案の定、声が聞こえない。名倉さん風に言うならば「きゃあーしか聞こえん。」
フラッシュもすごかったが、それより立ち見のところの人の圧迫度は青砥を越えるすごさだった。
自分の命を守るために(笑、って笑い事じゃなかったわ)笑う余裕なんてないんだもん。右へ左へ〜押しくら饅頭〜。
ガラスは割れないけど、将棋倒しで死ぬぞぉ〜。えへへへへっ、酸素もうすい〜、と脳みそが溶けていってる。
なんでも警察が20人近く出動していたらしい。警察呼ぶ前に主催者、もう少し勉強しろ。

イベント恒例、名倉さんから「ちょっと静かにしよう」との注意が出る。恒例っていうのもなぁ。
原田さん「うるせんだよっつっ!」と叫んでいる間でも
健ちゃん「田無って、“たなしし”?」 (笑)
健ちゃん特有の場所確認。ここから3人でクリスマストーク。
名倉さん「今日はこれ終わったら女の子とデートします。
せっくすします。ワインとか飲んでね」
話を泰造さんにふる名倉さん。「あなただってせっくすするでしょう」
原田さん「僕は・・・けっこうしますよ(笑)」
名倉さん「健なんて週に5回くらいしてますよね」
いい感じのクリスマストーク(笑)。下ネタいやーんやめてー攻撃で女の子引かせまくり作戦か・・・(笑)


ショートコント開始。ネタ中は名前呼ぶのやめて、気が散るから と名倉さんから注意が入る。
「ドラキュラ」「狼男」「影絵」「ここまで出てるのに」「作文」「テスト」「くるみとみるく」「伝言ゲーム」
「香港のアイドルスター」「王様ゲーム」「子供電話相談室」「ウルトラマン」

「くるみとみるく」で、最後に原田さんが名倉さんに請求する額が、前回の5800円より1000円
値上がりしていたのが個人的には気になった(笑)
何度も同じネタを見ているワケだけど、何度も見るからわかることっていう点で、
健ちゃんのアドリブを入れる上手さにまたしても感動。周囲の店の様子などをいつのまにか頭に入れてるんだよね。

一度、名倉さんの掟をやぶったファンの声に名倉さん、ムッとするシーンがあったが、あとは割と静かに聞く客席。
相変わらず後ろの方は殺人的な人の波が起きていたが、みんな堪え忍んでいたなぁ・・・。我慢強かったよ。本当に。
中止されたくないという気持ちが、「痛い」とか「押さないで」とかいう言葉を飲み込ませていたとしか思えない。
まぁ、多少、歓声にまじって悲鳴もあがってたけどね。私は汗だらだらだったし。
けれど、ネタ中はわりと静かだったから青砥よりは客層がよかったんでしょうね。たぶんね。青砥よりはね。

しかしなぁ・・・あの名前を叫ぶっていう行動心理があまり理解出来ないんだよねぇ。
叫んでいる間はその叫んでいる対象の人の声が聞こえないワケじゃない。損した気しないかなぁ。
返事してもらえるかも・・・という僅かな可能性にかけてんのかなぁ・・・。
アイドルのコンサートとかって、掛け声があったり一緒に唄ったりって本人の声を消してしまう瞬間ってあるじゃない。
でもそれは楽曲っていう決まった形がすでにあるから出来るワケで。
瞬発的に会話がどんどん展開していく“お笑い”には“笑う”という以外で消していい瞬間ってないと思うんだよね。
アドリプっていうスリルを味わいながら、一言一句を楽しむっていうか。特に健ちゃんみたいな芸人さんの場合はね。
昔、ある番組で松本ハウスの加賀谷さんが「お笑いとはステキなハッタリがかませる人と、そのハッタリを
うまく受け止められる人とのキャッチボール」とかって言ってたのを思い出したんだけど、本当そうだよね。
キャッチボールが出来てない人多すぎ。壁あてから練習してきてって感じ。


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いやいやなんだか、若いね。熱いね。
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