渡辺プロライブ 1998年7月15日 赤坂草月ホール

東京は曇り。時々、霧雨が舞う様な天候。
会場前には季節のせいか色とりどりの服・・・・というか髪の毛というか・・・・。
聞こえてくる日本語は日本語ではなく。素人さんとは思えない業界用語の追っかけ版みたいな言葉が宙を飛び。
いつから、ジャパニーズ娘たちはこんなになってしまったの?なんてババくさい意見を述べては見るが、ちがうな。
会場前だけが異様な空気に包まれていると言ってもいい。
いつから、ナベプロはこんな怪人娘たちを集める総本山になったのだろう。

開場。一応、評価をしておこう。今回、ナベプロさんの若手芸人さんの仕切りはまぁまぁだった。ちゃんと一般道の
通行にいたく気を遣っていたし、番号の並びの案内までする親切さだった。でも、番号の確認はしてなかったけどね。
で、入場。相変わらずいいホール。設備がしっかりしている。

オープニングの絶叫はいつもながら。ネプチューンの登場。心なしか名倉さんがとても芸能人して見える。
夏といえばサザン、サザンといえばドライブ・・・・とでも言うかのような、車のお話に。
(ここで健ちゃん、「エロティカセブン」を「トロイカセブン」と命名)なかでも健ちゃんの車が話題の中心。
高速とかにのると、ハンドルを残して車体がふっとんでいきそうな雰囲気があるらしい。
妹さんから譲られた車だということで、健ちゃん本人は大事に乗っているらしいんだけどね。
しかし、小回りが利くということでべんりな点もある。
地方営業とかで泰造さんの四輪駆動がサーッ、名倉さんの外車がサーッ、健ちゃんの軽がキキイーッと
名倉さんが止めようとしているスペースに先に切り返しもせずに、駐車してまうらしい。←名倉さん話し言葉風。
追っかけの子を、払うときに
泰造さんは四駆だから、見下ろす感じに「ごめんねぇ」、名倉さんは外車のステーションワゴンだからちょうど同じ目線で、
健ちゃんは見上げて「ごめんねぇ」
散々、泰造さんにバカにされて健ちゃんとまたしても、巴投げの雰囲気に・・・・なったかと思ったら、泰造さん、いきなり
健ちゃんのシャツをまくって、おなかにすいつく・・・・。

トップはいつもの18KIN。映画「ディープ・インパクト」の話題から、人が死ぬときにはそれなりに死にたいというネタに。
下手な死に方をして(たとえばトイレの最中とか)、将来、化石として掘り出されたらたまらない・・・・といった感じに。
なすびがあのままで死んでしまったら、人間の成長過程に異変が起きるとか、後世に残してはいけないものについて。
広い会場で、あの小泉さんの高い声域は果てしなく響き渡るから、いいな。そんなことをふと我思う。
大隈いちろう。ネタは「募金活動」。募金箱の中身の音の使い方がちょいと新鮮に感じた。それと、草月の設備を
計算に入れたネタオチ。ネタの好き嫌いは別としても、ちゃんと考えて作っているんだな、ということが好印象。
いつもここから。物事を映画の宣伝のような物言いに変化させるというような、彼ららしいネタ。ただ、彼らの場合、
演技力がないのが悲しいとこなんだけどね。ランボーを見せて「近日公開」、リポビタンDのCMを同じナレーションで
おどろおどろしく「大正製薬」とまで、やったところまでは四字熟語でいくのかな、とすごい期待したんだけど
あとは実はたいしたことなくて・・・(笑)。ひとつ気になったのは、いつもここからの1人の誕生日が私と同じだったことかな(笑)。
ビビる。ネタは「蛍光燈交換」。私はこのコンビ、大内くんの方の活躍度合いが高ければ高いほど、ネタとしては好きになることが
多いんだけど、今回は中くらいかな。ベタベタな内容でスタートして、途中から蛍光燈に誰かが住んでいるのではという
いつもの不思議ワールドへ。それにしても、オチにはみんなが?。笑うだけのオチにしたくなかったのなら、計算通りだけどねぇ。
やるせなす。うわーっ、彼らの名前のスクリーンに対する声援が若手一番くらいにすごくてびっくり。
ネタは単独でやった「赤ちゃんあやし」。多少、色が加えてあった。うーん、よりわかりやすく色を加えたかなという感じがしたけど。
彼らの場合、演技力がずば抜けてうまいっ。世界に引き込むのが、ものすごく上手。アクシャンも演技は上手だけど、意外性に
欠けている気がして・・・。演技力、意外性、作り込みの丁寧さを評価して、やっぱりやるせなす、いいと思う。
アクシャン。銀行強盗のネタ。親友の結婚資金を稼ぐために、強盗をするというネタ。このへんで警察がくるんだろうなぁという
ところで、案の定、パトカーの音がして・・・・とか、やっぱり私には先が読めてしまって、今一つ。安井さんの芝居、好きなんだけどね。
ふかわりょう。骨折した足を松葉杖で支えながら登場。ナベプロは毎年、誰かが折るって決まりでもあるんかっ(笑)
彼をお笑いとしてこのライブに出し続ける、ナベプロの方針がわからない。無理におこってしまった盛り上げ拍手に、本人が
「無理にならやるな。結構、傷つくんだから」。そりゃそうだよぉ、「いいとも」の客じゃないんだしねぇ。

金の卵コーナーが今回からちょっと趣向を変えまして。2時からライブのアンケートで、面白かった上位5組がネタを発表するという
形式になった。こりゃいい。若手のなかでも、ファンが認める実力をみしてもらえるワケでしょ?
それにしても、最近ピートムさんは、貞さんが意外なほどにかっこよさばかりが目立つようになって、なんかやりづらそう。
まずは5位のゴリえもん。ネタは通訳部隊。動きと滑舌はすごく新鮮でいいと思う。セリフが早すぎてちょいと聞きづらい点があった
かな。「でっかい、でかすぎ、ものすごいでっかい」とか言葉のリズムの付け方がよかったから、今後に期待。
4位はチョップリフター。ま、ベスト5に決まったわけだから、ネタの並びは計算出来ないんだろうけど、通訳部隊にちょこっとカブる
日本語学習のネタ。翻訳の仕方が前出のゴリえもんの方が、リズム等で勝っていて、かなりつらかったかもね。
「アゴでコキ使う」を解釈するのに“顎で(電話の)子機を押している”という、素人チックなオチの展開が・・・ちょっとねぇ。
3位は金沢トモキ。初めて見たときはかなり高い評価をしたけど、やっぱりなぁという感じで、回を増す毎に期待はずれの
様相を呈している。ネタは「クラスメイトのモッコイくん」。この時点で「これが3位というのはナベプロ的に、恥ずかしくないかぁ・・・」と
2位、1位の発表が不安になってしまった。オチまでのネタがしつこいの・・・・。
2位、フルフェイス。漫才形式なのね。典型的な漫才スタイルでそれはそれで新鮮だけど
特に笑えるとこはなかったです。ネタはね・・・・卒業証書を渡していたのは覚えているんだけど・・・・。
1位、シャカ。これは納得。おもしろいと思うもん。ツッコミの方のツッコミ方も楽しいし。ネタは「ホイッスル先生」。
テンポ、関西系の訛り(高松出身だそうで)、キャラ・・・・、どれをとってもいいぞ。がんばれ、シャカ。
「ジャパン酒」「健康サンダルのような鳥肌」気に入りました。使わせてもらいます。

太田プロからのゲスト・U−turn。やはり、私のU−turn運はまだいいようだ。
ネタはテルナならぬ茨城一のコギャル・テルコが同じ茨城の女子高校生・モリコを渋谷に案内するというネタ。
(テルコはちなみに、大宮のコギャル・テルナのいとこにあたるらしい) 次々へと出てくるテルコの田舎言葉のよどみなさに
ちょっとびっくり。コギャルネタであることは変わりなくて「いい加減、新ネタみたいなぁ」と思ったりするんだけど、土田さんの
才能に改めて感心いたしたしだいでございました。

T・I・M。お笑いをやめて手品師になろうというネタ。いわゆるインチキマジックにも届かない、子供だましにちょうどいい感じの
手品のオンパレード。最後はやっぱりといった感じで、お客さんの現金を預かってそのまま持って帰っておしまい。
キツいんでないかなぁ、やっぱり。観客と遊ぼうというか楽しもうという気持ちは充分に伝わってくるんだけど・・・・。
ピーピングトム。今村さんが小学生時代からの親友の木下(貞さん)に呼び出されて夜中の公園に行ってみると、
落ち込んだ木下の姿が。話を聞いてみると彼の背中からは・・・・というネタ。ネタ明かししてもいいと思うのね。
なぜって、あの準備をして他でやるのはきっと無理だから(笑)。そうです。貞さんの背中には木がニョキニョキっと
生えていたのです。それも幹周り1メートルくらいありそうな・・・・。あの木のセットはどこにも持ち歩けまい・・・・(笑)。
ネプチューン。単独でもやった「総理とその生徒」のネタ。まぁ、仕方がない状況がいろいろとあったとはいえ・・・・かなりお粗末。
生徒である名倉さんが、まずマイクの調子が気になっている様子で、途中素になってるし(あれはまぁ、しゃーないなぁ・・・)
もう1人の生徒、健ちゃんが名倉さんのジャージをパンツごと降ろしてしまっておしり丸見えだわ、泰造さんはカツラがとれちゃって
途中からカツラ投げ出しちゃうし。
名倉さんおしり見栄見栄事件は、確かにね、健ちゃんのいたずらぶりに笑ってしまったんだけど。名倉さんは恥ずかしいとか
いうことより、そういうヨゴレなネタで笑いをとったことに対して、すごくムッとしていた感じがしたのね。全体の出来から言えば
「それくらいたいしたことないでしょ、全部めちゃくちゃよ」という感じだったんだけど。なんか、そういう行動をとった健ちゃんに対して
どういう話が出るのか、エンディングトークがある意味楽しみだなぁと思って・・・・・・・・いたのに。
なんと、エンディングで出てきたのはピートムの2人+レッド吉田さんの3人。
ネプチューンはというと、次の仕事に向かってしまったらしいんですな。そんなことってある?
彼らにとってライブって、いまじゃそんなに仕事的な価値がないものなの?
ま、ネタに関しては6月の単独、8月のライブパレードの合間ということで、多少の手抜きはあるだろうと予測はしていたから
いいけどもね。けどもよ。ライブの日に他の仕事、ブッキングするかなぁ。ライブ自体、押していたとはいえ途中退場とは・・・・。
ライブの客をバカにしていると思うんだけど。ま、いや、バカにしてんだろうな。

こんな思いしてもやっぱり見たいし、笑わせてもらってるから、だから・・・・8月は頑張ってね。
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