青GAGライブ 真夏のGAG−SHOCK!渋谷Egg−man 1998年8月1日

アップフロントエージェンシーという事務所がある。そこがお笑いの分野も手がけることになったそうで
専門の育成システムも作ったという話は風の噂で聞いていたが、その学校(?)の卒業生やらを中心と
した定期ライブの記念すべき第1回目、というライブだったらしい。
渋谷公会堂ではちょうどLUNA SEAのライブがあるということで、その向かいにある今回の会場前は
お笑いファンのナチュラル系(?)と、ビジュアル系の入り交じった異様な雰囲気だった。
会場が会場だし、入ったら所属するタレントであるシャ乱Qや、モーニング娘。などのプロモーションビデオが
モニターで流されていて、「おっ、お笑いライブというより音楽ライブっぽい・・・」みたいな雰囲気があった。
ただ、そんなことはどうでもいい。ここは失礼を承知で言わせてもらえば、私の目的はただひとつ。
本日のゲスト、ピーピングトムだけなのであった。

入場はスムーズ。会場内の照明設備もなかなかいい。今回の制作「青山GAG院」というのが、学校なのかどうか
今一つわからないのだが、もし学校というスタイルをとっているのであれば授業料とかいう名分のお金が発生している
わけで、その金がこういう設備に回されているのかなぁ・・・などと要らぬ詮索を始めてしまった。
なんか学校ではないみたいだけどね。

まず司会の元スクランブル(音楽系ね、お笑いでなくて(笑))の、あいざわさんという方が登場。
この方の格好、上はシャツ、下は短パン、なおかつシャツはパンツの中に入れてね・・・という格好が、
私の気に触る。どう見てもオヤジファッションだよなぁ・・・。無理に若ぶってるよぉ。うーん、なんかうざい(笑)。
まずはこの学院の卒業生という爆裂クレイジーとアクアマリーンが登場。爆裂の方は多少人気があるみたいで歓声が上がる。
アクアマリーンの高鳥さんという方は、群馬の元ホストらしく、ルックスもわりと見た感じそのまま。
・・・・しかし、2組とも似たようなリアクションをするのね。つっこみは大声で「おおいっ」みたいなね(笑)
教育されたお笑いっていうのなのかな。吉本もそうだけど、あそこはお笑いのプロであって、
こちらは元は確かモデルとかそういう人たちを扱う事務所ですよね、だからかもしれないけど・・・。
まずはアクアマリーンから。ネタは「告白式」。告白しようとしている男を全般的にバックアップしようという
告白コーディネーターが登場・・・。いきなりしょっぱなから、ピンマイクの付け方失敗して雑音満載。
うーん、慣れてないって感じ。ネタはというと微妙な線ですな。
波に乗ったしゃべりで行けているのは練習の成果って感じがするけど、だからこそ、緊張のせいか
たまに詰まるセリフが目立つという感じ。きっと、これからね。いろんな舞台をいっぱい踏んでいくといいのかもしれないですね。
爆裂クレイジー。スカイダイビングのネタ。椅子を使って空中を飛んでいる様子を表現するとか、
なかなか頑張っている感じでアクアマリーンよりはいい感じ。この2組終えて、再び司会が登場。
司会「いままでで一番面白い出来でした」
ちょっと待て。今日のお客さんは非常に素直というか、2組に対してあんまり笑ってなかったと思うけど・・・
そんなこと言っていいのか?自分の事務所の首をしめてないか?・・・・どうもこの司会者が心配だ。
なんでも、この2組はこの5分ネタだけじゃなく、もう一度7分ネタを見せるらしい。完全にこの2組のよろしくライブなんですね。

ここで、モーニング娘。からのVTRメッセージを流す・・・。事務所のご自慢タイム。

さて。新人コーナー。ここは各事務所と青GAGからとまぜこぜの出場者が出るそうだ。
怪人社からレッドキング。学生服を着た3人が登場。応援団スタイルで早口に挑戦。発想自体は安易といえば
安易なんだけど(笑)3人のキャラクターがしっかりしてて、見てて飽きない。怪人社さんはキャラの強い人が多いねぇ。
オチもしっかりしてたし、トップバッターとしてはとてもよかったと思いました。
廣田実香。体格のいい女性がバイオリンを弾いて登場。バイオリン漫談という新しい分野のお笑いらしいが・・・。
なんかね。しゃべり方とか、話す内容とかが既存の女性芸人の要所要所をひっぱってきた感じが・・・。
途中、アンラッキー後藤や西岡すみ子とかの生き霊が乗り移ったの見たもん(笑)。いまいち。
マセキ芸能社からストロングマイマイズ。外人タレントのオーディションのネタ。慣れない日本語話し始めたかと思えば
津軽弁・・・。1つ1つのボケはベタ気味なので、面白くないということはない。
スリーフェイス。スマイルを売りとしたマスターのいる喫茶店。そこにくる一見の客と、ものまね番組のディレクターの
やりとりネタ。キャラ設定が古いぞぉぉぉ。大丈夫かぁぁぁ?3人組は最近増えてきているようだけど、バランスよくないと
面白くない気がする。
マセキ芸能社からシマレン。空気集めをする職人のネタ。不可思議すぎて、ちょっと客は戸惑う・・・。
これをバナナマンがやったら、納得して受け止めるようなネタなのかもしれない。いや、わかんないな(笑)←無責任発言。
やたらと男前な子と、熱が39度あると言っていたヤンキー風な男の子・・・噛み合っていないキャラだと思ったのは私だけ?
マサル。「あすっ」という日本語の使い方講座というネタ。このパータンにしては、「あすっ」という響きは中途半端な気がする。
キャラクター付けを一生懸命やっている姿勢だけは、買うけど・・・。どうだろう。
田辺エージェンシーのねこじゃらし。確か、前にも見た記憶のあるネタなんだけどバツグンに面白いから、一番高く評価。
「応援歌」。
“期待されて入部して♪大会の前の合宿で♪、お米といで骨折って人生棒に振る♪”
“骨には異常なし!チームにゃ居場所なし〜!おーっ!”
“兄弟みんな東大出♪残ったおまえはおちこぼれ♪英語だめ国語だめ♪野球もまるでダメ♪”
“レギュラーの理由!監督の息子〜!”・・・・・といった具合でね。このネタはみないと損。是非、一度ご賞味あれ。
ジョーカー。前にバカ爆走で見たことのある人たちだった。顔のインパクトが強いから得かも。
でもネタがね、バカ爆と同じ「脱走してきた男とその彼女を寝取っちゃった」っていうやつだったのね。
新人クラスでネタの使いまわし頻度が高めなのは、マイナスポイントとして換算する私・・・。
けれど、微妙にネタの言いまわしとか変えてあって、それが面白くなってたから少しだけいい評価。ガンバレ。
あ・うん所属の福田哲平。このかたの定番と言ってもいいのでしょうか。スケッチブックを使用しながら歌をこじつけていく
シリーズのSPEED篇。面白いというより納得してしまいました。私はバカです(笑)。
サンミュージック所属のダーンス4。テレビの威力はすごいなぁ。とりあえず「うわーっ」という歓声が上がったから。
歓声というよりは「いや〜」とか驚きとかそういう感じなんだけど(笑)。
4人のうち1人が座って、世間の噂を話す・・・けど、それが全部「嘘」という風になって一人一人、話をしては
「嘘」と言ってぶたれて、また交代してぶたれて・・・最後はわけがわかんなくなってみんなで手をつないで仲良く踊る・・・
というネタ。ご理解いただけましたでしょうか?(笑) 短くまとめたてあって、引き際もよかったから面白かったほうです。
しつこいのは嫌いなので、これくらいのネタ加減は好き。
坂本州。ヒアリングで勉強をするというネタだったんだけど・・・音声ミスでテープの声がでてこないというハプニングが。
で、どうしていたかというと・・・ほとんど無言で待ち。たまにフォローを入れようとするけど、あまりうまくない。
こういう舞台で、そういうハプニングもつらいけど・・・はやく慣れてアドリブ利かせるくれい出来るようになるといいね。

新人コーナー全体を見て、肝心の青山GAG院の関係者より圧倒的に、他の事務所の所属芸人さんの方が面白いという
ことが発覚。悲しいとき〜、主催の事務所の芸人より、他の事務所の芸人の方が面白かったとき〜

ここで今度はつんくからのVTRメッセージ・・・。これが長い長い・・・・。つんくのコメントは、いかに自分がお笑いを
昔から好きかという話を延々とするんだけど・・・笑いが好きだっちゅーなら、話の切り上げ方くらい覚えろっチューの。
それから、有名タレントが所属しているという自慢をしたいのはわかるけど、もういいから。おなかいっぱいだから、ね(笑)。

ここでもう一度、爆裂クレイジーのネタ。今度はマジックショーネタ。いやぁね・・・。1ライブに2本ネタされるのは、
なかなか難しいよね。よっぽど慣れている人なら話は別かもしれないけど・・・。
アクアマリンも登場。こちらはヤンキーの兄ちゃん2人の会話。こっちもツライって。それでなくても、ライブ開始から時間
たってて、みんな疲れているし。

やっとのことでゲストのコーナーにたどり着く。はじめはプリンプリン。鎌倉シネマワールドでの45分×2のステージを終えた
ばかりだというプリンプリン。本日3回目の公演。田中さんの声が嗄れている。そして指輪も光っている(笑)。無事、結婚
出来たのかな。ネタはショートコント。もう何度も見たことのあるネタ・・・・なんだけど会場の笑い声は本日のピーク。
なんかすごく軽くなっていて、プリンプリンもご機嫌(笑)。確かに、ここまでのライブ全体が低め、低めできたから、ね。
客はとっても、思いっきり笑いたかったのかもしれない。
続いて、ピーピングトム。この舞台のためにわざわざドーランまで塗っていたというピーピングトム。事務所関連の話から
“朝は見たことない”というモーニング娘。の話と、ASAYANの話題を。営業での“かわいい〜”コールについてまたしても
桑原さん「うそつけっ!」ぐわわわわーっ。
桑原さん「俺ら、Egg−manから50メートル離れたらただのおっさんやからね」
ネタはショートコント。これさ。前から思っていたんだけどピートムのショートコントのなかの「大声一家」って、昔からある
ネタのバクリだよね。本家はだれなんだろう。少なくともとんねるずがやっていた時の証拠テープは持っているよ・・・。
「子煩悩」というショートコントは・・・これは、あの子煩悩でやったスクリーンネタですね。
うん。とにかく、ゲスト2組とも完全な営業スタイルのネタだったんだけど、圧倒的に客を沸かせるのがうまいっ。
ゲストと今回の主催者が一番押したかったところとの、レベルの差がすごかったなぁ。
客席の反応が、それを正直に反映していた感じがしたライブでした。

ま、1回目のライブということなので、早いとこお笑いの雰囲気に慣れて、舞台にも慣れて
今回の客の反応を生かして次のライブで頑張ってほしいなぁと思いました。 おわり。
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