ビギン・バギン・ボギン2 1998年8月18日・19日 博品館劇場

季節は巡ってきた。私が第4次お笑いブームに乗ってから一年が経つのだ。早かった一年。
感慨にふけっているヒマはない。
私は幸せなことに2日連続の鑑賞となった。1日目はワイドショーのカメラが多く、
なかには去年いたクルーと同じのも来ている。テレ朝さん、お笑い好きだよね。
それも結構、いいシーンを使ってくれるし。これからもよろしくねっ。
・・・・と、話がずれた。客層だが、1日目の昼のお客さんは上質だったように感じる。
2日目がダメだったかというとそうじゃなくて、ある程度盛り上がり、ルールを守った実にいいお客さんでした。
出演者の方も、ちゃんとセリフの間がキチリとしていたので、しっかり聞こえましたしね。

まず開演ベル。どこか変な方から聞こえてくるなぁと思ったら、パジャマ姿の大隈イチロウくんが目覚まし時計を
持って「遅刻だぁ」と会場を走り回るという・・・・(笑)。こういう洒落心は大好きです。

オープニング。暴走族のSE。おおっ。昨年のビギンバギンで、女に扮した健ちゃんが襲われた時のあの
シチュエーションが帰ってきたっ!と思ったら、まずは久仁人さんが、昨年と同じ格好で登場。
健ちゃんはしっかり、男として暴走族の一員に入っている。と、いうことは・・・・。あ、貞さんがいないっ、というわけで
貞さんがオチで登場。去年、惜しくも出演できなかった貞さん、待ってました!
そしてオープニングVTRで出演者紹介。

もうここでかなり嬉しい。
卒業したばかりの学校に、遊びに行ったら予想以上に歓迎されたくらい嬉しい。←微妙じゃないか?(笑)

ここで1日目にはなかったネタが、2日目には登場。
レコード大賞の前説ということで、泰造さん、レッド吉田さん、貞さんの3人が「さくみどり3号」として、
おそろいの赤いジャージで登場。前説の話題として、3人でビジュアル系のバンドでもやろうかという話を始める。
しかし、コテコテのボケとツッコミ。もちろん、レッドさんがツッコミ、一段階目のボケは貞さん。そして泰造さんが最終ボケ。
「こう見えても、リーダーはこいつなんですけどね」と、指を差されてキュートなポーズをとる泰造さん。かと思えば、
黙って(あまりにも黙りこくって)2人の話を聞き入り、レッドさんに「おまえもなんかしゃべれっ!」と言われ脈絡もなく
泰造さん「かにが食べたい」。もちろんコテコテのツッコミが返される(笑)。

レッド「ボーカルやりたい人!」
3人「はーい」
レッド「誰がいいか多数決しよう」(ここで全員が自分に投票するため1票ずつしか入らない・・・のに)
貞さん「じゃあ、俺がボーカル」
レッドさん「なんでやねんっ」
泰造さん「じゃあ、俺、ドラム」
レッドさん「ボーカルやりたかったんとちゃうんかいっ!」

今回の大収穫。レッド吉田さんと泰造さんのコンビは実にいいっ。
夢路いとし・こいしみたいにいいっ。←わかりづらい例えだなぁ(笑)
こんなにいいのに、1日目ではやらなかったんですよぉ。ビデオ発売の際には、是非ノーカットで!

だんごむし刑事。健ちゃん扮する新人刑事・ニックネーム「だんごむし」が、ベテラン刑事・グラさんと、
警察に強い憧れを持っているが前科があるために刑事になれない松ちゃんとの交流のなかで成長していく感動巨編。
他の出演者は、だんごむしが初めて、松ちゃんの落しテクニックに触れる時の容疑者役が貞さん。
松ちゃんのおそば屋さんの取り調べマニアの常連客がレッド吉田さん。
同じく客でカツ丼を誰かに食べられてしまうのが、久仁人さん。
銀行の貸し渋りで銀行に立てこもる犯人の役が泰造さん。
泰造さん扮する銀行強盗の説得に当たろうと現場に集合したときの名倉さんと健ちゃんの会話が最高のノリツッコミ(笑)。
名倉さん「メガホン貸してくれ」
健ちゃん「はい」(と、チクワを出す)
名倉さん「おかあさん、キュウリ入れてっていったでしょぉぉ、ってこれはチクワじゃないかっ!」
名倉さん「メガホンや」
健ちゃん「はいっ」(と、糸電話を出す)
名倉さん「健ちゃん、健ちゃん?」
健ちゃん「おやつが・・・・」
名倉さん「なんやこれはっ!メガホンやっ、メガホン出せっ」
最近の名倉さんのボケ具合、健ちゃんのセリフがとっても上手(上手という言い方は失礼ですけど・・・)になったよなぁ、
とひたすら感動。最後は松ちゃんに、夢の警察手帳が配布されるところでオチ。

このネタ、すごいところは少年時代に事件をおこし、夢をあきらめている松ちゃんの姿に「少年法の改正」という社会性の
メッセージが含まれていて、泰造さん扮するおじさんの銀行強盗の理由は「銀行の貸し渋り」という深刻な社会現象が
取り上げられているところです。
(どこまで、この説を信じるかはあなた次第です(笑)。あまり私を信じないでください。)

レコード大賞の本ネタ。最優秀レコード大賞を受賞したのは「さくみどり3号」。思いっきり3人ともハードな格好して登場。
泰造さんはアフロ、レッドさんはロン毛、貞さんはリーゼント。
なにかを発言するたびに、カリスマ的に観客から歓声が起こる(もちろんSE)。
とにかく、異常におかしい。言葉じゃ伝わらないと思う、視覚のおかしさ(笑)。
受賞曲「真夏のSEXY HONEY」がまた最高。ほとんどリズムだけがベース。
「真夏の真夏のSEXY HONEY♪真夏の真夏のSEXY HONEY ♪
かわいいあの子はSEXY HONEY♪ かわいいあの子はSEXY HONEY♪
SEXY SEXY SEXY HONEY♪ SEXY SEXY SEXY HONEY♪」という歌なんだけど、あいだに小芝居がはさまって
レッドさん「あ〜ら、とよみ〜。最近、胸おおきくなったんじゃない?プルルンっ(泰造さんの胸を触る)」
泰造さん「やめてよぉ」
貞さん「ブラはずしちゃおうっ」
泰造さん「やめてよっ」
レッドさん「つけてあげないっ」
泰造さん「やめて、やめてっ、やめてよぉ〜。や・め・てぇ〜・・・・ SEXY SEXY SEXY HONEY♪・・・・(続く)」

という具合で。私は涙がボロボロでるほど笑いました。「真夏のSEXY HONEY」、是非CD化してくれ〜。買う。絶対(笑)。
このネタは最終公演では、レッドさんのヅラがとれたり、会場で大合唱したりとオマケまでついて
今年のビギンの最高の想い出になりました。

喫茶店ネタ。これもまた懐かしい。ネプチューンは喫茶店ネタ好きだなぁ。
今回は、すべて五七五で注文しなくてはならない俳句喫茶。身振り手振りでしか注文できないジェスチャー喫茶。
入ってきたときの一言目でアダ名が決まるニックネーム喫茶。客が誰もいないと思ったらマスターが出てきて、
半ケツ・・・という半ケツ喫茶(笑)。客は全部、名倉さん。名倉さんに喫茶店のヒントを教えるのは毎回、久仁人さん。
店の天才といわれる人が貞さんという配役でした。あとはみんな、客だったりマスターだったり。

ゴルフ場。ゴルフボールを探して森に入ってきたゴルファー久仁人さん。森の中でかなぶんがおへそに入ったと、
苦しんでいる健ちゃんと出会い、得意の鼻バキュームでかなぶんを吸い取り助けてあげる
今村久仁人(鼻いじり、ふっきったな(笑))。健ちゃんの仲間・六本木ひろし(ゴルゴ)と健ちゃんは、
森の乱開発を嘆き悲み、それを切々とゴルファー久仁人に語る・・・・。
実は、健ちゃんとひろしは開発のため山を追われたたぬき・・・?という
ファンタジー&社会派ドラマ(これは本当に社会派といってもいいと思う)でした。
途中、今村さんの頭をゴルゴさんと健ちゃんで交互にゴリゴリっとやって摩擦熱で熱くするというイタズラがあったんだけど、
「RINA(健ちゃんがゴリッ)、REINA(ゴルゴさんがゴリッ)、MINA(健ちゃん)、NANA(ゴル)、ウーッMAX!」
「ラコステ、ポロ、アディダス、無印、ウーッ ソックスッ!」とやって、久仁人さんが「何やってんだよっ!」とつっこんでたのね。
それが、最終公演では、確認しきれなかったんだけど「バック、××、松葉、駅弁、ウーッ・・・」と言って3人そろってオチと
思わせといて、久仁人さんだけが「SEX!!」と勢いよく。最後までエロゴルファーと呼ばれてしまいましたとさ。

最後のネタはビデオレター。運送会社のベテラン職員・レッド吉田が新人アルバイトの今村に仕事を教えている。
レッドは、ついでに最近増えているというビデオレターを勝手に覗き見るのが趣味だとして、今村に一緒に見ようと
声をかける。いけないことだとはいいつつ、今村も一緒になってビデオを1本1本見始めると・・・・。
田舎の中年夫婦(泰造さんと名倉さん。名倉さんの田舎スタイルが最高に素敵。)が息子にあてたビデオレター。
離れて暮らす息子を思って、息子と同じ名前を白菜につけて、かわいがるあまり肥料をあたえすぎて枯らしてしまったという
エピソードに両親のいない今村は涙・・・・。「両親いないんで・・・・こういうの、いいっすよねぇ」
遠距離恋愛中らしい北海道の大学生(堀内)は、彼女(?)ゆきちゃんにあてて、メッセージを送るが振られてしまう。
海外からのビデオもあり、それには、「スイミング」を連発しながら「Mr.富永」に向かって激怒する外人(貞さん)の姿が。
いろいろなビデオがあるものだと感心しながら、次々とビデオレターを開封していくレッドと今村。
そのうち、「Mr.富永」はゆきちゃんの父親のことだと判明し、ゆきちゃんは男であることが判明し、
今村は実は村祭りで泰造父さんが忘れてきた息子(つまりビデオレターを受け取っていたのは、今村の弟)だったと判明。
今村は無事、自分の本当の両親に再会する。
・・・・・このネタ、1回目と大幅に変更していた。1回目では、最後はビデオが流れ、その後のそれぞれの姿が映し出される。
つまりはビデオでネタ落ち。ところが、最終公演では、最後は舞台上で中年夫婦と再会した今村の姿と、ゆきちゃんである
ゴルゴさんが、ジョージに向かってメッセージを言うという、ビデオなしオチバージョンだった。
最終公演の方がすっきりしてていいけど、なんかまだ未完成という感じがした。もっと完成したのがもう一度見たかったなぁ。

ここでENDINGロール。クラゲの映像に、なんと「ママに宿題」で使用されていたという音楽がBG。
私も知らなかったんだけど(笑)、一緒に行った方が知ってました、すごい。
今村さん「最後のネタで、名倉さんの横に立ったら、本当の母親のような気がした。」
レッドさん「終わった♪終わった♪」
健ちゃん「銀座から出てけっ(笑)」
名倉さん「4公演もこんなかっこう(中年女性の役でひざを曲げていた)してたから、ヒザがガクガク」
貞さん 「最後はみんながクジラになっておしまいという・・・・」
ここでみんなに、クラゲとツッコまれて「・・・・・(笑)笑いをとったもん勝ちやっ!」

最後に名倉さん「来年もここでまたこうしてやれたらと思います」

ここがブームの原点でもあり、今、こうしてブーム1年目のゴールを迎えたという感じがとてもしたけど、本当に、本当に思うのは。
この力を(あくまでブームとはいわないよっ(笑))来年まで持続させて、そしてまた来年、ここで素晴らしいライブを
素晴らしい形で見ることが出来たら・・・・ということ。ファンという名の観客も、そしてさらに実力を貯えた彼らとまた来年、
ここでさらにいい形で再会できたら。その時はもっと幸せ!

ネプチューンさん、ピーピングトムさん、T・I・Mさん。そして渡辺プロダクションの皆様。素敵なライブをどうもありがとうございました。
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