渡辺プロライブパレード「チベットの微笑2」 1998年8月21日銀座博品館劇場

やるせなす見たさだったのよねぇ。
やるせなすが、去年のチベットをとてもいい経験として思っているようだったから、行ってみたのよねぇ。
今じゃすっかりテレビでおなじみのふかわりょうくんと、今じゃ、ナベプロライブでもあまり名前を見ない
ダンサンブルと、やるせなすでしょう?どうなんだろうって思いません?思ったでしょう?
思った人に、一応、私の感想としてお聞かせしましょう。

毎度のご注意ですが、これは私個人の感想であります。
会場の来客全員がそう捉えたわけではないことを、まず、ご了承ください。

まず。座席。1週間前にとった席にしては、めちゃくちゃいい席だった。
夜の分は一応、空席はほぼなし。昼はどうも、かなりツラい状態だったらしいけど・・・。

特に、凝った演出等あるわけではなく、会場が暗く静まり、1本目のネタ
新幹線の車中のセット。ダンサンブルの2人と、やるせなす・石井が座っているところに
やるせなす・中村が登場。中村が座って程なくして、車内アナウンスが・・・
「ただいま車内で腹痛を訴えていらっしゃるお客様がいます。お客様のなかにお医者様がいらっしゃいましたら・・・」
中村「ドラマみてぇだなぁ・・・・」
「ただいま、彼女に振られたので、なぐさめて欲しいと訴えているお客様がいます。お客様の中で
なぐさめてもいというお客様がいらっしゃましたら・・・」
「ただいま、車内で死んだ父さんに会いたいと訴えているお客様がいらっしゃいます。もしお客様の中で
死んだお父さんいらっしゃいましたら・・・・」と、続く。これに対して、驚く中村。
「ただいま、車内で“あれ?これ、爆弾じゃないの?”と訴えているお客様がいます。お客様のなかで爆弾を
仕掛けたというお客様がいらっしゃいましたら・・・」
中村以外の全員が立ち上がる。
中村「いったい、いくつ爆弾仕掛けてんの?」

ここで車内アナウンスの声の主、ふかわくんがハデなスーツで登場。
ふかわ「えー、ツッコミまショー!今回は茨城県土浦市民会館前からお送りいたしておりますっ!」
今までのがすべて、ツッコミまショーの中身だったというオチで、今回の挑戦者が中村くんだったというワケですね。
どうでしょう・・・・微妙です。微笑です。

オープニングでキャスト紹介。ひねりは特になし。
ふかわくんから始まって名前が出るんだけど歓声がおきるでもなし。
拍手がパラパラっと・・・なんかとても、ナベプロのライブとは思えない静けさ・・・・大人というか・・・。
いや、いいんですけどね(笑)。

営業活動。中村とダンサンブル・有田が営業で、ある企業を訪問。そこの社長であるふかわが登場すると
右頬に異常にでかいホクロが・・・。大事な営業だというのに、気になってしかたない中村。
後輩にたしなめられながらも、いろいろ探ろうとするが・・・。
ふかわ社長が用事でひっこむたびに、ほくろがとれたり。それを机の上に置いたり・・・・。
最後は2個のどでかいホクロが机の上に。そのホクロが最後は・・・・、ということで
ビデオ化を考えてオチは内緒にしておきますが。
面白い面白くないというよりも、私個人的にあまり体の欠陥物の笑いは好きじゃないのでねぇ・・・。

留守電1。舞台には電話が一台。音ネタです。
留守番電話に実に丁寧な、誘拐の脅迫電話がかかってくるというもの。
田淵という男からの山下公園にお金を持ってくるように、という内容の電話が1本。(声はふかわくん)
もう1本、留守電。今度は誘拐されたというあやちゃんの父親からのメッセージ。
山下公園で噴水を作っているので遅くなると娘にメッセージを残す父親(声・中村くん)。

甘え。公園で時間をつぶしているサラリーマン(中村)。そこにやってくるおかしな男(ふかわ)。
はだしだし、目はうつろだし、とにかく危険モードなヤツで、何かとサラリーマンに甘えようとする。
最初は「うっうっうっうっ・・・」とそばによっていく程度だが(これがでも一番不気味で怖かった(笑))
そのうち、アゴを撫でろだの、「しーしー」(おしっこ)させろだの、どんどん甘えを要求してくる。
そのうち、甘えさせてくれたらお金を払うと言い出し・・・。

ここまででお気づきでしょうが、ふかわくんと中村くんが出通しです。
考えてみると(本当にごめんなさいっ。先に謝る)、この2人しか華がないんですなぁ。
この2人が出ていることによって、引き締まり方が違うんですよ。うーん、これは先が思いやられるかも・・・。

留守電2。またしても、誘拐犯からの電話。集合場所に指定した噴水が工事中のため場所変更しようという
内容。そうです。その工事をしているのが誘拐されているあやちゃんのお父さんの仕事場なワケです。

おじいちゃんの癖。中村くんが奥さん役。ふかわくんが旦那さん役。石井くんがおじいちゃん役。
おじいちゃんは大好物のポテトチップスを食べるとシャツの右脇腹で、手をふいてしまう癖がある。
これを治そうとボランティアの男性(ダンサンブル・朝倉)を呼ぶ。
おじいちゃんの腕にロープをしばって、拭こうとする寸前にロープをひっぱるという荒治療をほどこすが・・・。
というネタなんだけど。これねっ、これ。ダメですよぉ〜。タイミング悪すぎ。
朝倉さん扮するボランティアの方が芝居下手すぎ。拭いちゃってるもん、おじいちゃん。
絶妙なタイミングが要求されるネタじゃないよぉ・・・。もっと、頑張って〜と、心の底から思ったよぉ。
ダンサンブル〜ッ。

折鶴のおり方入門。スライドネタ。最初は普通に折り紙を折っている手元のアップ。それがなぜか、入り口から
入ってきた石井くんのおでこに刺さり、流血。そして、なせが石井くんのお尻にささり、最後は石井くんの半ケツ。
という、意味不明なセクハラネタでした(笑)。

迷子。店内放送歴25年のおじいさん(ふかわ)、息子が迷子になったという父親(朝倉)のネタ。
おじいさんが、よくいるタイプの人の話しを最後まで聞かずに納得するキャラで、それはそれで面白いと
思うんだけど・・・。微笑クラス。

留守電3。待ち合わせに来ていない親に連絡をする田淵。(そりゃそうです。電話をまだ聞いていないのです)
親切にも、待ち合わせ時間を変更する犯人。それも、何かのときにと携帯の電話番号知らせる。
そのうち、携帯の充電が切れそうだと、ピッチの番号まで知らせる親切ぶり。

世直しマッスル。借金取りの中村・朝倉のところに、超人マッスルと名乗る男(ふかわ)と一味(石井・朝倉)が
やってくる。なんでも世直し運動をしているそうでなぜか登場の音楽は「ルビーの指輪」。
台車に乗って、見るからにひ弱。ほうれん草もロクに食べられない。結局、何もせずに帰って行くが
帰っていった直後、頼んでいないはずのそばが出前される・・・。
ええっ〜。そんなんでええんかいっ・・・。と、いう感じです。そばのいたずら注文とかって、ええーっ・・・・。

この夏骨折した人に・・・ギブス活用法。ギブスの利用法を紹介したスライドネタ。ここでも石井さんはハダカに。
私が一番気に入ったのは、犬代わりにして、散歩している様子の写真。

自殺する前に。自殺しようとしている男(有田)。通りがかる男(ふかわ)は自殺を引き止めるが、
それには理由があって・・・。有田のTシャツを異常に欲しがるふかわ。
飛び降りは血だらけになるから、他の死に方をしろと説得。
そんな説得でも、一応引き止められた有田は喜んで、ふかわの胸に飛び込んでいくが、
ふかわはTシャツをはぎとるのに必死。と、いうネタでした。さて、面白いでしょうか。謎です。
ネタのオチが途中で読めてしまいました。

留守電4。待ち合わせの時間がとっくにすぎて、こないつもりと判断した犯人が「殺害したいと思います」とメッセージ。
直後には父親からの「あやに似た子を近くで見た」というメッセージが・・・。

父親似部。父親に似ようという部活動です。そのまんまです。部員である石井が、とつぜん飛び込んできて
「うち、今日、父親が新しく来たんです!」と慌てた様子。なんでも、母親が本当の父親と離婚して、外人の新しい父親を
連れてきたという。どちらの父親に似せればいいんだと、悩む石井に部員が温かくアドバイスする・・・。
このネタでおかしかったのは、客席から「(セリフが)くさーいッ」というツッコミが入るほどのセリフのあとに
チャイムが鳴って、実は早朝練習だったというオチ。夕焼けが似合うセリフで、なんやっ、朝かいっ(笑)。

日本じゃがいも振興会。ふかわくんがファーストフード店に入ってくる。おもむろに、じゃがいもを出して、
「ポテトにしてくれ」というが、店員は断る。すると、客を人質にとって暴れ出す・・・。
「じゃがいも、生で食ってみろ、味が違うんだぁ!」と主張するふかわに、実際に生のじゃがいもをかじってみせる
店長(中村)。「本当だ!うまい!」
ここで舞台が暗転。突然、ふかわが音楽に乗せて、じゃがいもの歌を歌い出し、すっかりミュージカル風。
メンバー全員が出てきて、最後はじゃがいもミュージカル。じゃがいも推進キャンペーンの一環だったというオチ。
なんでも、噂ではじゃがいも振興会から本当に宣伝費としてお金が出ているとか。

まーず、言おう。感想その1。やるせなす、単独ライブ「ラチの鍵」の方が断然よかった。
中村くん、石井くんが出てくるたびに見せ方のうまさが目立った。
感想、その2。ふかわくん。もし、練習不足ということがあるとしたら彼が原因だろうな、というマイナス要因として
考えていたけど確かに、そういう面もあった。(ものすごくカミカミだったし、実際、肝心のオチに値するところで
セリフを間違えたりもしたし)けれど、新しい一面も出ててなかなか面白かったと思う。
感想、その3。やばいって。やばいよぉ、ダンサンブル(笑)。

結論。この1年で、3組のレベルに大きく開きが出てしまったんではないかなぁ、方向性もね。
3組がこの時期、やっとカラーが出そろった時期に、合同という形があまりいい結果にならなかった気がする。
同じく3組の合同としてやった「ビギンバギン」に比べると、舞台全体のバランスなんかに幼さが
感じられることを禁じ得ないし。うーん、難しいなぁ。ブーム前のこの「チベットの微笑」というのを見てないしなぁ。

なによりねぇ・・・。ま、中心にやってた感があった中村くんの表情が決して、晴れていなかったと思うのね。
最後の挨拶のときとか。一番、ネタの作り上げをすごくまじめに取り組んで、体おかしくするまでも考えるタイプの
中村くんですから、今回のライブに決して、満足していないと、私は思った。勝手に。
逆にいえば。やるせなすという2人組は、ベストコンビなんだなぁと、改めて感じたライブでもあったけど。
やはり、中村くんには石井くんだよ。

と、いうことで。結局、チベットの・・・というか「ちょびっと」の微笑(さむ〜っ(笑))で終わってしまったライブでした。
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