渡辺プロライブ １９９８年９月１６日草月ホール

不思議なもので、というか当然なのか。前回、仕切りがとてもよかった開場作業がまたしても悪化。
考えてみれば、毎回頑張って舞台に上がるまでたどりつく人と、上がれなかった人は違うワケだから
前回、外の仕切りで活躍していた人は今回舞台上で頑張っているのかもしれない・・・などと優しく
考える余裕くらい、毒吐き人間の私にもある。

オープニング。ネプチューンの登場。
堀内「あっという間の６時間半！」
名倉「まだ終わってない、これからや・・・（間違えたというリアクションの健ちゃんに）おぉ、間違えた、間違えた」
この「間違えた・・・」が「ほーら、高い高い」のお父さんの感じが出ててよかったです（笑）。
今月の売れっ子自慢（？・・・・単に最近の出来事を話してただけ）のコーナーは名倉さん。
タクシーの運転手さんに、「あれやって・・・・ホラ、あの～、イラン人・・・」と言われたらしい。
今回は巴投げにオプションとして腹プーッがつきました。

１８ＫＩＮがトップ。北朝鮮テポドンの話題から。テポドンの中身があんこだったら・・・とかいう内容で。
戦争の話で笑いをとる・・・その根性はエラいっ。戦場ウォーカー、笑えます。ありそうで。
先月、金の卵コーナーに格下げされてヤケ気味にかなりの毒を吐いていた彼らだったもんで、なんか今月は
物足りない気がしてしまった、そんなワガママ客代表でございます。
大隈いちろうくん。面接会場という設定で１人３役にチャレンジ。かなり思いきったネタだったと思う。
やりたいことの気持ちはわかるんだけど、表現力がついていってないって感じがしました。惜しい～。
今回は・・・だったけど、こういうチャレンジはいいと思いました。
シャカ。手術室のネタ。今月の私の中の一番。軍手で手術をしようとする医者に患者が注意とすると
「自転車のチェーン直してて・・・こんなもんで手術したらね・・・・軍手つかいものになりませんよね」
「着眼点おかしいっす」・・・・このツッコミがまず来た（笑）。着眼点という堅い言葉・・・あぁ、シャカ素敵。
看護婦さん（木内さん）はかんぴょうを煮てて忙しいために、手術を手伝えないと言い出す始末。
「おなか開きっぱなしで・・・・色悪くなってきとる。蝿が・・・」とか、もう笑わせて頂きましたよぉ。
いつもここから。テレビの匿名の相談番組ネタ。ドラエもんがポイントでして。まぁ、いつここらしいネタでした。
ただ、音が絡んでいるせいか、間とかがうまくとれていないのか、客席の笑い声に何回かセリプが消されてしまって
いたのが残念でした。あと、これは私の職業病で、音の編集具合がめちゃくちゃ気になってしまいました。
キチンと切れてないんだもんっ・・・。
やるせなす。ネタの持ってき方がすごかったなぁ。笑える、笑えないでいうネタじゃないというか。
飲酒運転で子供をひき殺してしまった中村と、その子の父親の石井の会話なんだけど。
子供が死んだというのに、やたらご陽気な父親と、自分のせいとはいえ、そのご陽気加減を咎めようとする中村。
その石井のご陽気さも、子供を失って落ち込んでいたら天国の子供が悲しむという裏まであるんだもの。
ホロッときちゃいますよ。とにかく、芝居がちゃーんとしているから見ててリアルだったりして、それで笑っていいのか
（いや、面白いのよ）こう・・・なんていうか。オチ前のクライマックスは客席シーンとしてたしねぇ。笑いだけじゃない、
こういう驚きを、教えてくれるやるせなす・・・・感謝。
アクシャン。進路相談のネタ。杉崎さんがすごい空想癖がある先生役、常識ある生徒役が安井さん。
この方たちにおいては、安井さんに注目しているんですけど、今回は冷静にしつつも安井さんのツッコミが
面白かったので、いつもより評価高。「なめこ汁に乳首が入ってたらどうする？」がウケましたです。
ビビる。電車内で席を譲る、譲らないで知り合った２人の男。最終的に譲られた大内くんが「その座席に一番
似合う」と誉めちぎられ、写真をとられ、ファンになられて・・・というネタ。ビビるとアリキリは２人の役所に変化が
ないのよねぇ・・・・。
ふかわりょう。「こんな秋はいかが？」ドラマ「海まで５分」「神様、もう少しだけ」いじり。
円楽が出てきた以外はあまり詳しくは覚えてません。ただ、私の名前が“あき”なものですから、
何度も名前を呼ばれた気になってしまいました。

金の卵コーナー。昼のライブ、上位３組が出演できるというコーナー。
３位はダンサンブル。ここで彼らが登場とは・・・シビアでございます。プチプチ（クッキーの缶とかの中に
入っているシート）中毒の父親と息子のネタ。どこか微妙にチベットのときの動きが入っていたのは、ワザとなのか
単にアイディア詰まりなのか・・・。
２位はフルフェイスは漫才ネタ・・・だったかなぁ。あまり覚えていないなぁ。
１位はゴリえもん。ネタは・・・なんだっけなぁ・・・。ボクシングだったかな～・・・記憶にない。ただ、動きがよかったこと
だけは、なんとなく覚えている。

太田プロからのゲストはスマイリーキクチ。今回はぶっとばすリストの上位５位を発表。ネタばらししたいけど、
可哀相だから内緒（笑）。このネタはどこかで直接見てください。

今回、ここからの大御所３組はおかしかった。なんかね・・・。
Ｔ・Ｉ・Ｍは、異常にテンションが高くて「ネタ作ってないの？」という感じのごまかしに見えるほどテンション高かった。
やたらとレッドさんがニコニコしてて、しゃべれてないし、それはそれでムードで面白いけど、そういうのでいいのか？
ピーピングトムはヒーロー演じる久仁人さんと、それに憧れて九州から走ってきたという貞ちゃんのネタです。
おーっ、新ネタかぁ？と思わせておいて、オチの１つ１つがどこかで見たことのあるような・・・。そのオチ・・・・
気のせいか、ショートコントのオチと同じじゃないっすか？という具合でして・・・。
そこに極めつけネプチューン。なんとっ。「先輩ネタ」です。「カラオケですか？アカペラですか？」でおなじみの
あのネタ。「満員電車のなかで、いきなりおっぱいわしづかみ♪」、あの先輩ネタ。懐かしすぎです。反則です。
ネタを大事にしたい・・・と、雑誌で書いてありますが、それは「芸人として本業であるネタを大切にしたい」という
意味だと思っていたんですが、あれは「一度作ったネタで、ずーっと食っていかなきゃいけないからネタは大事に」
という意味だったんでしょうかねぇ。・・・くらいのイヤミもいいたくなる状態でございました。

最近、若手の方が楽しいな。若手、頑張ってくれーっ。
でも、大御所もあきらめてないぞーっ。楽しいものを見せてくれ～っ。