未来女囚 1999年2月26日 シアターD

いゃー、始めに言ってしまおう。レポートしにくいライブでした(笑)。
ですので、うまく伝わらないかもしれませんが、ご了承のほどを。

このライブ、メンバーはラーメンズの小林さん、アルファルファの鍋奉行(なんのこっちゃ(笑))豊本さん
私にとっては謎謎めくめくオークラさんの3人。
ライブ前々日に突如やはり行くべきである、と思い立ちぴあに電話するがもちろん売り切れ、シアターDに
予約したらあっさり取れてしまったチケット。

当日の会場はと申しますと、まー。
例によっての満員。桟敷を多めにしていたので、相当な人数が詰めていたものと思われます。
客層もオールスターなどと、ほぼ変わらずなのですが、若干男性の客が多い・・・かな。
メンバーから想像するともっとマニアックな客層になるのかなぁと思ったら、そんなでもない。不思議。

3人が板付き。ダイヤル式の電話を抱えている小林。その横で、メモを読み上げる豊本と
双眼鏡を覗きながら数字を読み上げていくオークラ。
豊本「マクドナルドのマークの右の盛り上がっている方」
オークラ「(双眼鏡を覗き)5!」
小林「・・・5 (ダイヤルの5を回す)」
「カメラのドイ本店ビルの下カメラのドイ」
オークラ「4!」
小林「・・・・・4・・・(ダイヤルを回す)」
豊本「象の大群」
オークラ「108」
小林「1、0、8・・・」
豊本「ダイドードリンコ自動販売機右隅の象が怒り狂ってカメラのドイに突進」
オークラ「7」
小林「・・・・7・・・」
豊本「ダイドードリンコ、カメラの象」
オークラ「4!」
小林「・・・・・4・・・・」
延々とこれが続く。そして、最後に豊本さんの手前にあるもう1つの電話が鳴る・・・。

オープニングVTR。粋だね。かっこいいね。凝ってるね、らしいね、といった感じのVTR。

男が出てくる(小林)。手には歯磨き粉。クリス製薬コーポレーションの「ツルツルボーン」という新製品の
プレゼンの練習を始める。場所は動物園。それもペンギンの檻の前。
ペンギンがタキシードを着ている人間に見えて、緊張してうまく練習できない小林。象ならばうまくいくかもと、
場所を移動する。
再び、別の男が登場(オークラ)。腕の中にはバケツを抱えている。ペンギンの檻の前で、そのバケツから
ふいにアジを出し、ペンギンにフェイントをかけながら、アジを与える。
「皇帝ペンギン・・・・人間以下のくせに・・・・」呟く男。象にアジを与えようと別の場所へと移動。
三度、別の男登場(豊本)。デートの下見にきた様子。明日のデートの成功を祈って、ペンギンのいる
池に50円玉を祈願して投げ入れる男。次の場所へ移動する男。
最初の男が戻ってくる。もう一度プレゼンのリハを始めるが、そこに2場面の男が登場。
「小林くんだね。久しぶり」
「オークラくん・・・・」
ここへ、3人目の男が登場。3人は刑務所時代の友達だったらしい。
今は小説家志望の豊本と、月17万円の仕送りをもらっているフリーター(プー)のオークラ、
そしてクリス製薬コーポレーションに勤める小林の再会。
誤って落したロレックスを拾いに檻に入る豊本。ロレックスを食べようとしたペンギン「みどり」を抱えて
檻の外に出てくる・・・。

ここでVTR。実際の上野動物園を走りまくる3人の様子。ペンギンもいる(笑)。
さりげなく園内の看板に「クリス製薬コーポレーション」の名が・・・。

電話をしているオークラ。並んだ試験管前に座る豊本。
その試験管の中身は香水。12本あるのだが、どう使用していいかわからず、電話をかけているのだ。
電話の相手はその販売元の小林。その香水は混ぜ合わせることによって新鮮な香りが楽しめるものらしい。
小林「今日、休みなんだよねぇ・・・・。紙入ってなかった?Aの試験管にBの試験管のを混ぜると・・・」
オークラ「Aがわからないんですけども・・・。」
小林「シール貼ってあるだろう!今日、休みなんだよねぇ・・・。」
オークラ「いや、貼ってないんですけどもね・・」
説明書も表示もないままの不備品で送られてきたようだ。仕方なく、電話による相談で香水を説明する小林。
小林「Bの香りは芳醇な香り。」
豊本「芳醇って・・・イメージわかないなぁ(笑)」
小林「ウイットにとんだのがFだ。嗅げばわかる。」
小林「EとFを混ぜるとキュウイの香りになる。(笑)ま、な。これは夜中の二時に考えたからな、仕方ない・・・」
豊本「キューリの匂いがしますよ」
小林「(笑)ま、それでもいいか(笑)」
なかには組み合わせによっては、「頭に来る香り」が出来る調合もある。
私が一番気になった香りは「シミーズ&ブラジャー」という名の香り(笑)。どんな香りなんやろ・・・。


(小林)「すいません・・・すいません!」
(豊本)「あっ、なんすか!?」
しばられている男2人。
(小林)「あなた・・・今、びっくりしたでしょ。あなたいま、ここはどこなんだとおもったでしょう。
あなた今、この目の前にいる男は誰なんだと思ったでしょ・・・・・・・・俺も♪(笑)」
やたらと縛られているということに喜びを感じている様子の小林。
「こんな経験は一生に何度出来るかわかりませんからねぇ♪あああぁぁぁぁぁぁ!捕まった〜♪♪!!」
「インディージョーンズみたい・・・あ、テーマ曲が思い出せない!捕まった・・・捕まった。
あ〜早く天井が下がってこないかなぁ〜!テッテレッテーテレレーッ♪思い出したぁ〜!」
やたらハイテンションな男(小林)。
いかなる理由があって縛られているかわからないが、自分はキックが茶帯だから安心だと言い張る男。
自分の名を田所マモルと名乗る。
そんな2人の前にピストルを構えた男(オークラ)が現れる。見るからに弱そうな男。
男が去ったのち、2人がなぜ捕まったのか共通点を探し出そうといいだす田所(小林)。
田所「あなた血液型、何型ですか?」
豊本「A型です」
田所「・・・・それだっ!」
豊本「いや!それじゃないと思います・・・ごまんといます。」
再び弱そうな男が、今度は写真を持って登場「似てる・・・」と言い残して去る。
男2人「えっ?日本人?(笑)」
2人が誰かに似ているために連れ去られてきたのだと判断し、2人共通の似ている人を探し始める。
豊本「このまえ、お弁当屋さんで加勢大周に似ているって言われました。」
小林「僕も(笑)」
豊本「まさか、それじゃないでしょう(笑)」
小林「えっ!?3代目?」
小林「ヤンジャンのアシベって少年マンガのね、スガオくんっていうのに似てるって言われたことがある。」
会場爆笑(笑)。
もっと、世界で似ている人を探そうと言い出した2人。
豊本「最近、バカラスカ王国の王子に似ているといわれたことがあります。」
小林「それだ!国際問題に広がりましたねぇ!よーし、頑張りましょう!」

L字の置物が置いてある。
前に出てきた刑務所あがりの3人(と思われる)がそれを何だ、というので討論している。
「これは、“へ”だな」
「これは“く”だよ」
「これは墓石だよ」

「グリーンニュース!この番組は皆様の健康をお祈りするクリス製薬の提供でお送りいたします。
バカラスカ王国産の食用象、日本にも輸入されることになりました。特集でお伝えします。
スポーツコーナー、やじまひろのぶの・・・」
ニュースキャスターが小林さん、やじまひろのぶさんがオークラさん、食用動物の専門家が豊本さんです。
食用象は豚と遺伝子操作した結果、非常に豚肉に似た味がするらしい・・・(笑)。
特集コーナーが伸びたため、やじまさんのコーナーはお休み。

みどりの会(刑務所出身3人組)が鍋をしようと集まっている。
作家志望の豊本さんの態度が近頃悪いと言うオークラさん。
熱々のうどんを食べるなどして場を和ませようと努力する小林さん。
豊本さんが席を外した間に、死に至る薬を豊本さんの器に盛ろうと言い出すオークラさん。
それを止めようとするのだが、「頭に来る香り」を嗅がされてその計画に便乗してしまう小林(笑)。
鍋の中の肉は、食用の黒象。

名探偵マーベリックシリーズ1。
悪の組織RX団に狙われるマーベリック。クリス製薬コーポレーションの小野田の考えたA計画のため
殺された長松専務のことを「多くのことを知りすぎた」ためだ。
とはいっても、その悪の組織の人間が勝手にペラペラとしゃべったがために多くを知りすぎたわけだが(笑)。

シリーズ2。
クリス製薬コーポレーションの研究部長の妻(豊本)が、行方不明の主人を探して欲しいと依頼にくる。
いなくなる前に、「A計画が始まるから、しばらく家には帰れない」と言い残していた。
そんな話をしている間に悪の組織に囲まれるマーベリック。つづく。

シリーズ3。
「なんとかしてピンチを切り抜けた私は(おーいっ!)、先日の依頼者サマンサと少し深い関係になっていた」
サマンサの自宅を訪れ、ダンスをする2人。
マーベリックの陰の声「あ〜、今日絶対ヤレるわ〜、嬉しい〜嬉しぃ〜!」
そんなとき、背後から突然L字型の箱で殴られるマーベリック。そこには悪の組織「RX団」が・・・。
A計画とは、クリス製薬コーポレーションが小野田専務と政府が裏で手を組み、人間と象をかけ合わせた
人造象人間を作って、悪いことをしようという計画らしい。
両脇から挟まれ、逃げ場を失うマーベリック。つづく・・・。

シリーズ4。
「なんとかピンチを切りぬけた私は・・・」で始まる(笑)。なんとか自宅に戻ってきたマーベリック。
「こうしてすべての事件は解決しました・・」終わっちゃったよぉ、おいおい(笑)。

オフィスエレファントの引っ越しにきたつなぎ男3人。(この人達はチョコレイトハンター?)
引っ越しの気配のない事務所の中を勝手にいじって飯田みどりというアイドルのテレカや
写真集を持って帰ろうとする豊本とオークラ。それを制止する小林だが、実はとっても興味がありげ。

バカラスカ王国国家が流れる。どことなく象っぽい(笑)。

やじまこういちのLのジャストフィットダンス。
ええ、そうです。前で所々出ている例のLの字型のハコで運動するというものです。
やじまさん(オークラ)の指導の元で、運動をする豊本と小林。

「番組の途中ですが、ここで臨時ニュースをお伝え致します。先日お知らせした食用象の輸入第一号の
ベティちゃんが逃げました」

愚痴聞き屋。その名の通り、グチを聞いてくれるお店。受付がオークラさん、愚痴聞き担当が豊本さん。
1人目は田所マモルさん。仕事は動物園の飼育係。お客さんが勝手にエサを与えるので困っている、
あげくに先日はロレックスをペンギンに与えた客までいて、そのせいで弱ったペンギンの責任を園長に
押しつけられているというグチ。
2人目は桃井さん(笑)。小林さんの女役、初めてみたので少し軽めのショックが・・・(笑)。
3人目は家の前の白いLのものを置かれたことを怒っているおじさんの客。
3人とも小林さんが演じわけています。

「東京ニュース」チョコレートハンター。昔のテレビとかの芸能ニュースを想像してください。
もちろん提供はクリス薬局。

暗闇のなか、椅子に座っている豊本。
闇の声「お名前は」
(豊本)「平井コウイチです。」
闇の声「違う!まだわかってないのか、お前の名前は今日からバカラスカ王国の王子様・キッチョム!」
そう、王子暗殺のあと影武者として働く男だったのである。
影武者がバレないように、バカラスカ王国のしきたりのテストをうける男。
「ま、ガザン」ガザン和尚が思わぬところから現れるという祭り。
「七五四」その年に7歳と54歳になる人がその日に限って何をやっても許される日。
「バルザック川大会」バカラスカ王国の共産党大会のこと。
「ベース奏者感謝の日」縁の下の力持ちに感謝する日。
「セックス解禁日」1月1日。
「ブラックディズニーランドエレクトリックパレード」人を殺すことなど何とも思わないブラックミッキー1尾、
その日はものすごい電流のブルドーザーで家を壊しに来るので阻止。
そんな国だそうです。

最後のニュース。バカラスカ王国の王子が湯豆腐を投げつけられ殺された。
捕まったのは3人組のみどりの会。大量に見つかったL型の文字はバカラスカ王国から発射された
ミサイルだった。ただし、飛んでくる間に火薬はすべて使いきるので問題はないものだったなどの
ニュースを・・・。

すでにお気づきの通り、「象」と「みどり」と「L」と「バカラスカ王国」など、いくつかのキーワードが
絡まってライブ全体がつながっているわけです。いやー、複雑すぎましてですね。どう、レポートして
いいやら悩みました、はい。ですので、たぶん・・・伝わってませんね、ごめんなさい。

全体を見てまず。小林さんの才能に改めて感動。声は通るし、姿勢はいいし、芝居うまいし。
表情にひきつけるものもあります。絶賛。絶賛させて。頼むから(笑)。
その小林さんが、この3人の中においてはボケ的立場を演じるのがなんか不思議でした。これ収穫。
全体としては、やりたいことがありすぎて散漫になったかな?という感じがちょこっとしました。
盛りだくさんにした結果、細かいところがボロボロになっちゃったかなぁ・・・。
音のミス、画像のミス、セリフが飛ぶ、設定の準備ミス、・・・・・うーん、惜しい。
生かす予定だった効果も、中途半端に終わったところも多かった気がします。
たとえば、舞台転換のスタッフさん、チョコレートハンターのスタイルしてたけれども、あれは・・・?
象とか、みどりとか、そういうキーワードもたくさんありすぎて、それが最後にまとまるかと思いきや、
なんだかバラバラに無理やりくっつけた感じになってしまったのも残念といえば残念。
これはねぇ・・・・そうなんです。思い入れとかいろいろ出てきちゃうとどうしても削れないんですねぇ。
削るためには、第三者の冷静な目が必要なのです。(私は仕事でこの役割をずーっとしてきたもので・・・)
逆にいえば、そういう第三者の目なしで、こういう結果になったとしても3人でやりたかったのかもしれないし。

でも、私としては、あのとてもいい形で完成されていたラーメンズの単独のような凝縮された時間、
緻密な感じの方が好きだなぁ・・・・。そう思うと、アルファルファの単独はどうなるのだろう・・・
見てみたい、とても見てみたい。

しかし、それにしても。小林さん、すごいよ。
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