やるせなす単独 「なわばり」 1999年6月21日 シアターVアカサカ

舌が肥えてしまった。
すっかり最近のライブに当たりが多かったために、舌が肥えてしまっていた。

まず何分、昨日の今日でバナナマンの単独明けだったわけですね、私は。
会場の雰囲気からして、全く違う。それは十分わかっているつもりだけど、まぁ・・・・なんというか、
やるせなすのファンの幼さがイヤでも目に付くのだなぁ・・・これが。
それに迎合することなく、大人のファンをも楽しめるネタが造られていれば、別にね、文句はないのよ。

1発目は、おばさんに扮した2人が、一生懸命ダンスを覚えているところから始まる。
いきなりベタなヅラときた。うーん・・・。そしてオチが・・・・うーん。笑えないぞぉ。
2人の顔だけで一部のファンは大ウケしていたが・・・・これで行くのかぁ?

オープニングはアルファルファ・豊本さん制作のスライド。なかなか凝っていらっしゃる。
あちこちに仕掛けられたなわばり・・・・。パソコンをちゃんと使えるというのはすごいことだなぁ。

「選手宣誓」。選手宣誓をするため台にあがる石井。掌にカンニングのため選手宣誓の内容を書いているのだが
宣誓で手を挙げたら、しゃーないやん!というネタでした。

VTRネタ。冷蔵庫の中を覗いている2人。

「子供インタビュー」。もうすぐ閉鎖になる町の工場を訪ねる近くの小学校の新聞部の部長(石井ちゃん)。
新聞の一面の記事にしたいから、と、子供特有の?容赦無さで工場の持ち主(中村)にインタビューする。
ところが、インタビューも終盤というところで、「正門のペンキ塗り替え」という大事件が発生、町の工場という記事
の企画もつぶれる・・・。

VTRネタ。口の中を覗いている2人。

「親父の飼い方」。中村くんがビデオの中の登場人物として、“親父”の飼い方をレクチャーする。
野球のナイター中継でも見せておけば、自分の居場所を見つける、近頃の親父は手が掛からなくなり、エサも
自分で温めて食べる・・・・など。それを実演するのがハマり役、石井ちゃん。
このネタの頃から、中村くんがやたらとカミだす。

「催眠術」。大きな5円玉がつるされている。しかし、揺れていない。催眠術のため揺らしてくるように言われる
アシスタント。出てきた格好はかぶとむし。

「壷」。壷の中に何年間もの間、切った爪を溜めている男。この男には借金があり、取立てに来るのが中村くん。
お金のかわりに、なんか売るものはないかと部屋を見渡すと、年代もの風の壷が。壷の値打ちを調べるために
鑑定してもらいに行こうという中村だが、石井は爪に価値があるのだと思いこむ。
前にさぁ・・・・こういうネタなかったっけ?

VTRネタ。大笑い大賞。画面にはやるせの2人。「発表します」との合図とともに、会場の中から一番大笑いした人に
スポットが当たる・・・というもの。

「夢と現実」。夢の中にあまり話したことのない隣人が出てくる。いきなり失礼な数々の行いを受けるが、実は夢・・・・
場面変わって、今度は朝。お隣さんが新聞を取りに出てくるところにバッタリ。夢と違って、実に温厚そうな人柄。
その晩、またもお隣さんの夢を見る中村。次第にどちらが夢か現実かわからなくなってくる・・・。
こういう不気味さみたいな、まさしく星新一的な世界がやるせなすの本来な路線の気がするんですけど、どうですかねぇ。

VTRネタ。心に傷大賞。こちらも同じく、会場内の1人の人にスポットライトを当てる。

「フクゼンレイ」。背後霊から格下げされた腹前霊・石井。その霊が見えてしまう霊感のある中村。
ひざの上に座っているんだもの。そりゃ見えるか(笑)。このままだと生活しずらいから、元の背後霊に戻って欲しいと
頼む中村だが、それには条件が・・・。

VTRネタ。かわい子ちゃん大賞。はーい、わかりやすいオチ。いないってヤツね。タイトル言った瞬間にバレてるっていうの。
この大賞ネタシリーズ、全部中村くんの肩にいろいろとぬいぐるみが乗っかっているんですよ。
そういう小ネタってさぁ・・・・どっちかっていうと、いつもここから的じゃない?いかんよぉ・・・・。

「退院の日」。退院だというのに沈んだ表情の石井。退院をくだらない理由で嫌がっている様子。それを
見かねた隣のベットのヤクザおたくの中村が、得意のヤクザ仁義で説得し退院させるが・・・・。

エンディング。

・・・・・・1回目より、凝りはしてるけど、質が落ちたと思う。
ファンをいい意味で裏切っていきなよぉ、やるせなす。
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