シャカ単独ライブ「高松」 2000年2月12日昼の部 シアターモリエール 後ろから3列目 | |
シャカが初単独です。シャカ・・・というと、最近は「きゃあ〜!!」というギャルたちに(死語)囲まれ、 出待ちともなれば渋谷のセンター街の交通を寸断させてしまうほどの人気らしいですね。 しかし、私のなかでのシャカは周囲の若手が遊んでいるなかに、黙々と練習を続ける大熊氏のそんな「カメ」の ような努力家のイメージがあります。その大熊氏が指揮をとった今回の初単独・・・ なんか親戚の男の子が(弟というほどではなく)出ている感覚で、甘酸っぱいようなそんな気持ちで見てました。 (レポ中、わかりやすくするために植松と表してますが、役どころによっては「高松」という名字で 演じています。そこんとこ、適当に了承しておいてください(笑)) このライブ、ビデオ化されているのでネタバレがイヤじゃ〜という人は、ここから先、読み進まないでください。 開演前の会場。舞台には1枚の絵が置かれ、その後ろでは高松市内の日の出の映像が流れている。 まるで静止画のようだけれど、徐々に日が明るくなっていく。 開演。映像が落ちて、今度は舞台上の1枚の絵にスポットが当たる。どこかの町並み・・・。 「コンタクト」植松くんが、落としてしまったコンタクトを探している。彼はこれから妻の出産に立ち会うために 病院へ行かなくてはいけない。焦って探していると、そこに幼稚園児(大熊)がやってくる。 幼稚園児は四つん這いになってコンタクトレンズを探している植松を新種の生き物と思って絡んでくる。 コンタクトをやっとのことで見つけた植松「GET!」。その瞬間、新種の生き物を捕獲したつもりの幼稚園児の 振り上げた網が植松にかぶる・・・。 「オープニングVTR」映画風に仕上がった男前2人のオチつきVTR。 映像もシャカの2人の様子も、オチも100%の想像通り。 「出産」 病院の産室。産気づいている奥さんと新入りの医者。 ダンナさんが出産に立ち会う予定だが、なかなか来ない。新入りの医者は初めての高齢出産に戸惑う。 植松「(出産時が)来た〜!!来た〜!!」 大熊「帰れ〜!!!!」 新入りの医者もなんとかおびき出し作戦やら祈祷だのを繰り返し、お守りに願いの叶うペンダント?も プレゼント・・・そのかいあってか、無事出産。無事に生まれた記念に、先生の名前をつけようというが・・ 植松「先生の下のお名前は?」 大熊「馬の介」 植松「却下です」 結局、大熊先生が子供につけようとしていた名前「俊介」と命名。 VTR「金太郎」 このライブ、ネタとネタの間に銅像をモチーフにした映像と、大熊氏が作った詩のような 文章が1分ほど挿入される作りになってまして。ここでは赤ちゃんが小学校という社会生活に入っていく という内容のことが詩的に語られます。 「入学式」小学校の入学式での校長先生の挨拶。せっかくの入学式だが、この校長先生は給食のおばさん に対するセクシャルハラスメントでこの日が最後の校長業務。 退職させられる愚痴を延々と小学生に言い聞かせる校長。あげく暴走。 大熊校長「一年生諸君・・・・うぬぼれるなっ!!ピカピカではないか君!! 君は天然パーマがひどいからモジャモジャの1年生だっ!!!」 「1年生になったら♪1年生になったら♪友達100人できるかな〜♪・・・・・ん〜いい歌。できるかいっ!! 我が校の新生徒は88人!物理的に無理っっ!わたくしはこの年になって、友達と呼べる人間は1人もおりませんっ! 唯一、友達以上恋人未満と思っていた給食のおばさんにも裏切られ・・・」 学校を混乱に陥れるため校長がいろいろないたずらを仕掛けてきたことを発表する。 大熊「学校の飼育小屋に、見たこともない肉食動物を3匹、放してやりました!」 植松「○○先生、行って!!飼育小屋にっ!!」 大熊「学校にあります二宮金次郎の像としょんべん小僧の像をドッキングいたしまして、しょんべん金次郎を・・」 植松「○○先生行って!!何した人かわかんなくなるから!!」 大熊「給食室にある味の素を全部、ハイミーに変えてやりましたっ!」 植松「○○先生っっ!・・・それは放っておいていいから」←この一言が妙にツボ。 そんな興奮状態にありながら、校長の座に残ってはだめかと言う校長をなだめるのが教頭(植松)。 明日から校長になる男だ。 大熊「明日からはあなたが校長ですよ・・・。最後にみなさんご存知の通り、明日からはこの教頭先生が校長先生に なります。彼は素晴らしい人格者で、確かに確かに教え子の高校生とペロペロ浮気はしてますけど・・・あっ」 大熊くんのハイテンション校長ぶりが素晴らしい。 VTR「お地蔵様」。 「家庭教師」。植松に英語を教えている家庭教師(大熊)。 「アップル・・・アップル・・・さっぽろ・・・とっとり・・・ちんすこー」 「エンジョイ・・・ボンジョヴイ・・・ジョビジョバ・・・ジュンスカ・・・」 今度は国語でことわざの勉強。 無謀な挑戦にあてはまることわざは? 植松「のれんに腕押し?焼け石に水?」 大熊「違います。一輪車で挑むツールドフランス」 世の中で最もうまい飲み物は?←クイズやん(笑)。 大熊「ソープランドで飲む牛乳」 牛乳を飲んでうまいところ→銭湯→銭湯の最上級は→ソープランド。という、方程式によるものらしいですが(笑)。 意外な光景は? 「シルバーシートで老婆がブリッジ。」「枕もとに立つ先祖が全裸」 ありそうでないものは? 「ミッキーマウスの木魚・・・・リズムも変わってくる」←リズムの件がツボ。 「亀甲縛りで亜細亜大合格」 「包茎手術で兄貴が危篤」 VTR「高松の狸像」 ここだかの文章で“本音が増えれば敵が増え、たてまえが増えれば味方が減る” あぁ、ええ言葉やねぇ、と思いました。 「進路相談」。頭にオウムを乗せた先生と進路相談する植松俊介。 早稲田進学と芸大に進んで画家になりたい、という気持ちで揺れる植松だが、 お兄さんも東京で芸人をやっていることもあり、ご両親の負担やつぶしのきかない生活の行く末を考えて悩む。 先生の頭の上のオウムも「おまえに画家は無理じゃ・・・」と繰り返す。 植松「先生、やっぱり早稲田1本を目指します。」 VTR「ガーゴイル」。 「旅立ち」東京へ向かう日。出発を見送りに来た臼井(大熊)との会話。 植松「俺と臼井は親友や」 臼井「たとえば、おまえが東京で大成功して大金持ちになって、たとえば俺が億単位の借金を抱え込んでも 俺たちは親友だよな」 植松「ま、俺が大金持ちになって、臼井が借金で困ってたら俺がなんとかしてやるわ」 臼井「神に誓って?」 植松「おおっ、神に誓って」 テープレコーダーを止める臼井(笑)。 臼井からは給食袋を盗んだこと、検便をすり替えたことなどいろいろと今までの懺悔事を告白されるが すべて大らかに「ドンマイっ!」と返す植松。ドンマイと返せないことは臼井がテープレコーダーの 「俺と臼井は親友や」の声を聞かせて解決(笑)。 そのあともいろんな風変わりな見送り客が登場。告白されたと勘違いしたジャイ子、紙袋をかぶった親子 ものすごく早い弁当売り・・・・最後に臼井が再び、馬に乗って登場。馬の口から受け取った封筒の中には 給食費と検便が。 VTR「馬の像」。 「ハゲ」中年タレントでハゲキャラを売りにしている大熊の楽屋に、若手芸人のスパンキー高松が挨拶にくる。 このスパンキー高松、若いのにバーコードハゲ。キャラがかぶっているどころか、自分よりおいしいキャラに 慌てる大熊だが、そんなことに気付きもしない高松。 なんとか高松に毛の生える食べ物を食べさせたりと努力するが・・・。 VTR「変な人形」。 「オカマ」全身赤でコーディネートした派手派手のおかまのけんいちろう(大熊)が帰宅すると父親(植松)がきていた。 父「けんいちろうっ!おまえ東京にきて何やっとったんや!!」 けんいちろう「税理士を・・・」 父「おまえの扱う税は何税やっ!!」 父親の工場を継ぐことを拒否して、男をあげようと東京に出てきたけんいちろう。 その息子が、網タイツを借りたままで友達に怒られているわ、男友達からの電話に 「パチンコに負けたのぉ?かーわーいーそーぉぉぉ〜♪」と、クネクネしている始末。 父はそんな息子に借金による工場の閉鎖を知らせにきたところだった。借金額は5000万円。 「なんとかなるかもしれない・・・」とけんいちろうが電話した相手は最近、けんいちろうことじゅごんを 気に入ってくれている渡辺金融の社長さん。無担保の借金を頼んでみると、1晩何をしても いいことを条件に付き合ってくれれば貸してくれるという。 喜んでそのことを父に報告するけんいちろう。 父「いやーっ、複雑〜!」 VTR「女の裸の像」。 「覆面ボクサー」。34歳になった高松。「飲んでも飲んでもいくら飲んでも酔えない夜・・・はありましぇーんっ! 酔ってま〜す!!」と酔っ払って登場。ランニングとパンツ姿という情けない出で立ち。 そこに高校時代の同級生・松岩男がやってくる。しかし、彼は覆面をかぶっている。覆面ボクサーらしい。 なんとなく入った会社からはリストラされ、妻も浮気をするわで、34歳という年齢ですでに多くのものを あきらめていた高松は、いまだ現役でボクサーを頑張る松に影響され再び頑張ることを決意する。 決意の「ドンマイ!」を2人で決めたのち、まずは奥さん探しから始めようと写真を取り出す高松。 しかし、その奥さんは松の熱狂的ファンで2人はすでに・・。 VTR「筋力の像」。 「SM」。家族には内緒でSM店の雇われ店長となった高松。そこにSM界のカリスマ男優、モヒカン頭の ダイヤモンド牛山がやってくる。実はこの牛山、高松の娘の婚約者でもあり・・・。 VTR「老婆」。 「ラストコント」。還暦前の高松がイスに座っている。今までの人生を振り返り「ワシの人生はなんだったんや・・」と呟く。 一度だけ自分の意志を通した“あの日”のことを思い出している。“あの日”もし、意志を付き通していたら。 首にかけている母からもらったねがいが叶うというお守りを握って「もし願いが叶うなら、あの頃に戻って ワシの人生もう一度やりなおさせてくれっ!」・・・だんだん舞台は暗くなり・・・ 高校の進学相談の映像が流れる。 「ワシの人生を決めたあの日やっ!!おーいっ!・・この日でワシの人生が決まったんや・・・。 このオウムにワシの人生は惑わされたんや。そのオウムを追い払えっ!!おまえはほんまや、画家になりたいんやろ。 周りの意見に惑わされるなっ!おまえの人生や、おまえの好きなように生きたらええやんっ!」 VTRのなかの高松は「芸大に進んで画家になりますっ!」と宣言。 「よう言うたぁぁぁ〜」 VTR。公園のブランコに座る還暦の高松。そこに今までのいろいろな出演者たちが、画家の道具を 持ち寄ってくる。それを1つ1つ身に付けていくうち、画家っぽくなる高松。 再び舞台。同じく、還暦の高松がイスに腰掛けている。しかし、その風貌は画家のもの。 高松「(電話を受けている)ええ、あの絵はいくら出されても売ることができません。 画家になって初めて書いた大切な絵ですから。」そこに助手とおぼしき男性が荷物を届けに来る。 見覚えのある紙袋。中味は連帯保証人あとの借用書と臼井が録音した「借金返済」の約束のテープ・・・ 「臼井〜〜!!!」 「エンディングVTR」シャカの2人の子供時代からの写真とスタッフロール。 「作・構成・演出 大熊啓誉」・・・より、「ムードメーカー 植松俊介」にやられる(笑)。 エンディング。ずいぶんとテンションが上がったままの大熊くん。「あっという間」だったというから 彼自身、楽しく、そして満足のいくものだったのでしょう。お疲れ様でした。 このライブの流れを最後に説明していましたが、別にそこまで説明されなくても大丈夫。わかってますがな。 正直なところ、シャカのネタ2時間ぶっ続けは腹にもたれるかなぁと思ったんですが、1本のネタが 短めだったこと、そして間に入るVTRが思った以上にクールダウンの役割を果たしたことで、とても楽しめました。 あと・・今回ほんの少しだけお手伝いをしたのですが、それに関しての大熊くんのお気遣い。嬉しかったわぁ。 アンケートは出してこなかったのですが、確か最後のところに「これからのシャカに望むもの」みたいなこと 書いてましたね。あれは・・・そうですね。今回出した点数を確実に上回る作品を作ってこその今回の成功だと 思いました。なので、「次回もこれ以上のものを作って作って作りつづけてみてください」と私だったら 書いてきたかもしれない。うん。 ここ最近、ラーメンズ単独、ノンキーズ単独、シャカ単独ライブと続けて単独ライブを見る機会に恵まれましたが 3組3様の単独ライブを見ることが出来ました。いやー、どれもいろいろと面白かったんですが、この3本 それぞれスカパーで放送されたり、ビデオで発売されたりとまだ見るチャンスがあります。 もちろん生の魅力にはかないませんが、見逃した人、もう1度観てみたい方、見比べたい人など・・・ 是非3本揃えて見てみてはいかがでしょう。それぞれの魅力を再確認できると思います。 |