増谷キートン単独ライブ「あやまち」 2004年8月11日 千本桜ホール

事前会場調べを怠り、駅についたはいいものの会場の場所がわからず…という事態に。
ウロウロと自信無げに歩いていると、前方から見覚えのある顔が。
普段は女装しているアンナちゃんという芸人さん(の通常時の姿)でした。…方向、あってた…。

このライブはよしもと夏のピン祭りの一環として、会場入り(つまりは整理券の早いモノ順)先着50名様は
特製ピンバッジを頂ける…ということで頂いて参りました。

アンケート用紙などと渡された用紙の間に「ご希望の方は名前を書いて、希望者ボックスに入れてください」と
書かれた用紙が入っておりました。スタッフの人が回収にくるのですが、「何の」というところは教えてくれません(笑)。
舞台の幕にはピンクとグリーンの照明がクロスしてるのですが、これが不思議とエロくみえるのがキートンさんです。


エルビス・プレスリー。照明もスタンバイされ音楽も鳴っている舞台。…しかし、誰も出てこない。
スタッフが出てきていったん音楽を止める。どうやらエルビス(キートン)が出演を嫌がっているようだ。
自分はエルビスではないし似てもいない…と渋っているエルビスを力ずくで引っ張り出してくるスタッフ(白井)。
最初はオールバックのエルビスヘアだったのも、暴れているうちにどんどん解けていき、いつものキートンさん
ヘアに(前頭部分のふくらみ状態を作るために、中にカーラーを巻いていた模様)
最後は白井の力づく攻撃に負け「BURNING LOVE」を歌う。

『あやまち、あと一時間の辛抱です。』

オープニング映像。病弱そうな書生姿がよくお似合い。

キートンコント。帰宅した夫(キートン)の浮気を疑い泣き出す妻。妻に向かって、文句を言いながらスーツを脱ぎ
シャツを脱ぎ(すると胸にはヌーブラ)…編みタイツをはき、股間にはホース、ストッキングを頭にかぶり
黒いゴムのフルフェイスマスクをかぶり、ムチを持つ。変な目で見ている(と思われる)妻に
「これが仕事だー!」

VTR。海を走るキートン。とにかく走る走る走る。

キートン朗読。ゴムマスクのまま登場。すぐに本が読めないことに気づき外す。読み出した本は「ネコの本」。朗読というか感想。
「超かわいい〜。なにこれ??ニャーってなにぃ〜?」

バレエダンス。元々キートンさんは筋肉美の人。下半身だけタイツ姿で優雅に踊りだす。たまに止まって「王手」「恥骨骨折」と呟く。

VTR「海辺を走るキートン」。今度はアホマイルド・高橋を追っかける形で。

アテネオリンピック。司会:アホマイルド・坂本。解説・審査員:アホマイルド・高橋。
昔は女人禁制の競技、今は世界で4人(白井、椿鬼奴、キートン、高橋)の選手人口という競技の決勝戦。
まずは「リカコ砲丸投げ」「背リカコ」「篤郎スリーパーホールド」

VTR「キートンさんにとって海とはどういう存在ですか?」。格好よく語るキートンさん。カメラは股間のアップへ。

晩夏〜復刻版。小説家の増谷が訪れた戦争未亡人(椿鬼奴)のいる下宿屋。
そこには中学3年生の息子(高橋)も住んでいる。未亡人とのなんとなくな恋の予感。
夕食の準備に席を立つ未亡人。増谷は息子に「カルピスごっこ」なる祇園の大人の遊びを教える。
カルピスを顔にかけられる息子と、カルピスの瓶を股間にあてがう増谷。
「ああ、男子中学生の顔にカルピスが…」
そこへ戻ってくる未亡人…

3分の休憩。VTR「2人の海辺」。ソフトクリームを仲良く食べるキートンと高橋。指にすくいとり舐めさせたり、
溶けたソフトクリームを全身にたらしたり…。2人そろってシャワーも浴びる。

キートン・オン・ステージ。着物姿で真剣に三味線をひくキートン。「爆笑三味線」笑顔で三味線をひくキートン。
ワラの居合い切り?(ワラというか、すだれを丸めたもの)、しかし斬れず。
ここで暫しフリートーク。7月に誕生日を迎え31歳になった話→8月誕生日という人?→最前列の該当者に
三味線の音色をバックにアイアンクロー。これを機に挙手に警戒し、キートンさんの質問に対し答えなくなる客席(笑)。
そういう場合の希望者だったんですね〜(笑)。質問→該当者なし→希望者ボックスに入った名前(開演前に自らが希望して
名前を入れた人たちの分(笑))から選出→アイアンクロー。もちろん客席に下りてきて、周囲の写真撮影に笑顔で答えながらのアイアンクロー。

あやまちTシャツ宣伝VTR。カリカ家城さん、ペナルティ・ヒデさん、脇田さんより寄せられたビデオメッセージ。
キートンさんもTシャツを作りながら、Tシャツ制作について熱く語る。カメラはキートンさんの着ているオコメマンの股間へズームイン。

着物姿の女性たちが出てきたと思ったら、赤いド派手着物のキートンさん登場でキートンサンバ。
振り付けもほぼ真剣に写してあり…途中で、キャンディーでも入っているのかと思われるカゴを手にもつ演者たち。
前方の席の子に配り始める。素直に手を出す最前列の女の子たちから悲鳴が。何事か?と思っているうちに
演者たちは客席を練り歩きはじめ、客の膝の上やらなにやらにその物体を置いて回りはじめる。
その物体とは…蝉の抜け殻。ご丁寧にも金や銀に塗ってあるものも。
配っている演者の手元を見ると、百匹?近い分の抜け殻が山のように詰まれていて…会場のあちこち、阿鼻叫喚(笑)。
誰も受け取らないので(当たり前)客席に撒きだすキートンさん。…髪の毛や背中やらに抜け殻だらけ…。ひぃー。

エンディングVTR。マイウェイに乗せて。「…疲れた。もう単独ライブなんてやらない。By増谷キートン」

最後は挨拶。先ほどの蝉は銀のセミを5個集めると金のセミがもらえるそうです(笑)。
エンディングコメントなしで終わりにするつもりだったが、無理言って挨拶にたったとキートンさん。
今までロンリーウルフでやってきたが、単独をやってみて一人じゃなにも出来ないんだなと思った、と手伝ってくれたメンバー紹介。
少し涙っぽくいくのかと思えば、泣いた(ふりの)キートンさんを慰めるかに囲っていき、キートンさんをパンツ一枚に。
股間にセミの抜け殻がついており「わぁ〜!!セミヌードだぁぁぁ!」



一言で言えば「ゆるいライブ」(笑)。でもそのゆるさが、芸歴8年でここにいるキートンさんなんじゃないか?と、
決して誉めてるとは捉えてもらえないだろうけど…言っている本人は悪気なし…という感想。
ライブの完成度より、キートンさんを楽しめればいいやという感じだったので…その点では期待通りかな、と。
キートンさんを誉める意味で「上品な変態」、または「紳士な変態」と常々思っていた私ですが
今回はその部分に関する再確認は間違いなく出来たかな。やっぱりどんなに変態なことをしていても、どこか品がいい。
…反対意見は受け付けませんよ(笑)。三味線は特技なのか…着物姿も様になってたし。
書生姿も実に上品でした(病んだ感じというオプションをつけたとしても)。育ちがいいのかな。

この手の芸人さんは、笑わないでいる客席というのも…なんていうか笑いのスタイルになる場面というのもあると思うんだけど
(分かりやすく言えば、初期のダンディ坂野さんもそういう感じ。笑わない客席も、その人の笑いの要素の1つだったりするパターン)
結構、一般的な“箸が転がっても笑う”タイプのお客さんも多いんだなぁと思って、少しだけですが残念に思ったりしたのでした。
以上、これからも上品に変態をこなしていって欲しいと願う“隠れ”キートンファンなのでした。
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